双葉町町政要覧 -007/030page
双葉町
歴史民俗資料館双葉町には、旧石器時代から近世にかけての遺跡が数多く残されています。歴史民俗資料館は、こうした貴重な文化遺産の一体的な保護・保存と活用を目的として建設されました。館の事業は保存にとどまらず、関係資料を調査・収集し、整理しながら町の歴史文化を理解していただくために展示解説や学習会などを含めた啓もう活動も行っています。資料館をとおして郷土や文化財愛護の心を培い、未来を展望する施設としてご利用いただきたいと願っています。
玄関からホールにいたると双葉町の全景が分かる地形模型があり、町の主な遺跡、史跡、施設が一目で分かります。ビデオでは代表的な遺跡、芸能、行事が紹介されています。
資料館の展示室には常設展示室と企画展示室とがあります。
常設展示室は双葉町の歴史を通史的に常時展示したもので、旧石器時代から近現代までの双葉町が分かります。
「原始の双葉」では、県内最古の貝塚である郡山貝塚の出土品などがあり、釣針やペンダント、貝塚の貝層断面が見られます。
「古代の双葉」では古墳時代は、清戸迫横穴墓群の副葬品と76号装飾横穴墓(国指定史跡)の壁画を復元した原寸大の模型が展示されています。奈良・平安時代のころ陸奥国(むつのくに)標葉郡(しねはぐん)の郡役所であった郡山五番遺跡の瓦や土器も展示されており、当時の行政の仕組みが分かります。また、浜通り最古の経塚である榎内経塚の出土品があります。
「近代と現代の双葉」では江戸時代後期に造られた「小間取(こまど)り」とよばれる民家の炉端周辺を復元し、昭和前半の生活様式を再現しました。
企画展示室では年2回、人文系と自然史系の展覧会が催され賑わっています。
このほか、講義室では講演会、ビデオ上映会、体験学習会が行われています。毎年、社会科の授業で訪れる学校が増えており、多くのみなさんにご利用いただいています。