川内村勢要覧 -014/034page
緑と水に育まれた川内の魅力
■モリアオガエルの生息地「平伏沼」
平伏沼は、海抜842mの平伏山の山頂にあり、 面積12aの小さな沼で、周囲は広大な落葉広葉 樹に囲まれモリオアオ蛙の生息を支えています。
モリアオ蛙の繁殖地として国の天然記念物の指 定を受けているのは、全国で岩手県の八幡平大場 沼とこの平伏沼の二か所です。
沼の西北側の不用意の伐採と、昭和47年の干 ばつが重なり産卵期に沼が干し上がり一時は絶滅 寸前まで追い込まれたが、村民総出の必至の努力 で危機から救われました。
モリアオ蛙は梅雨入りから十日間ぐらいで水辺 の枝に泡上の卵を生み、その後十五日ぐらいでオ タマジャクシになります。40〜50日目頃まで は尾のある小蛙を目にすることが山来ます。
■天山文庫
文庫の設計は、日本建築の権威である信建築設計事務所長、山本勝巳氏。美しい 付近のロケーションに溶けこむ木造真壁造りで萱葺き屋根。玄関の「天山」の扁額 は、故川端康成先生の書、彫刻は後藤桂仙師。襖の帯は、明治中期頃の紺絣、自在かぎは 白夜院の伝統もの、扁や腰板の太鼓鋲は信州松本城でも使用している手打鋲が打ちこまれ 、池は「月の十三夜」に似せて築かれたものです。
■いわなの郷
村役場から都路へ向かう国道399号線から楢生川沿 いの林道に入り約1kmで着くことができます。この養魚 場は、自然の中で誰でも気軽にいわな釣りを楽しむこと ができる施設です。幻魚亭ではいわなを中心にした料理 や飲食ができます。また、広い敷地の中には釣り堀の他 に和風庭園や宿泊の出来る民家風コテージや身障者用コ テージ、東屋、水車小屋など釣り以外にもピクニック気 分を味わえるエリアがたくさんあります。