川内村勢要覧 -017/034page

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■安藤公遺児の墓(上川内字羽貫立)

 慶応4年7月、平城は奮戦むなしく陥り、城主安藤公は 戦下の中をいわき市桶売を経て相馬に難を避けた際、川内 村上川内字羽貫立にて、二歳の愛娘が病没した。
 墓碑はいわき市平の諸橋久太郎氏の書で八角のコケシ人 形に刻まれており、そのうち六面に遠藤悟逸、豊田君仙子、 金田綱雄、河原武、中野茅炎、矢内俊晃の弔句が記されている。
 石灯籠はいわき市平の諸橋元三郎氏の寄進で、遺品の護 り刀は井出正人氏が保管。

安藤公遺児の墓



■獅子舞(諏訪神社祭礼)

 本村には、高田島・西郷・町・西山の四つの獅子があり、昭和53年に県の重要無形民 族文化財に指定されている。400年の歴史をもつ川内の獅子舞は、阿武隈高地に多く残 る獅子舞の中でも歴史的文化的に価値の高いものとされ、双葉地方の代表的古典芸能とな ってる。
 四つの獅子は、いずれも太郎獅子・次郎獅子・女獅子による三匹獅子で、女獅子をめぐ っての葛藤がテーマであるが舞の展開にはそれぞれ特徴がある。素朴さの中にも力強い躍 動感が見事である。これらの獅子舞には、小学生から中学生までの子どもたちが舞手とな り、諏訪神杜の二回の祭礼に披露奉納される。
 浦安の舞・神楽舞と共に、ゆかしい幻想の郷土芸能として大切に継承していきたいもの だ。

獅子舞

獅子舞

獅子舞

獅子舞


■浦安の舞(諏訪神社祭礼)

 昭和15年紀元2600年記念として、全国の神社に浦 安の舞を奉納する事になった際、当時の禰宜、秋元善雄氏、 小学校教員の井出トシさんの二人が仙台市で開催された講 習会を受講されその後神社の祭典で奉納される事になっ た。

■神楽舞(諏訪神社祭礼)

 諏訪神社に残る記録によると、延享5年に始めて奉納さ れたものといわれ、以来代々先輩から、後輩に教え伝えら れ、春秋の例祭に奉納されている。

■芭蕉の句碑(長福寺境内)

 みちのくの自然の美しさを称えた句碑で「月代や膝 に手をおく宵の中」と歌われている。同じく上川内太 子堂境内に「しばらくは花の上なる月夜かな」と詠 まれた句碑もあり、諸国翁墳記に「奥州月夜塚」として 登載されている。

芭蕉の句碑



■草野心平歌碑(平伏沼)

 国指定天然記念物となっているモリアオガエルが生息する平伏沼 の周辺に、草野心平先牛の歌碑があります。

草野心平歌碑




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