川内村民俗芸能のしおり -004/041page
二、 神 楽
神楽の特色と種類
神楽は、清め、祓い、鎮魂をして、人々の衰えた魂を復活させて 長寿を祈るため、神聖な場所に神座(かむくら)を設け、神を迎えて行われた 神事に発したといわれている。
神楽の最古のものは、宮廷の御神楽であるが、これに対して地方のものを里神楽といい、 巫女神楽、出雲流神楽、伊勢流神楽(湯立て神楽)、獅子神楽の四種に大別できる。巫女神楽
いわゆる神の妻である巫女は、神座を神懸りしてめぐり神の託宣をした。これが後にな つて洗練され、形式を整えたのが巫女神楽である。県内には、このような古風をのは 少なく、「浦安の舞」などの新作の舞が伝えられているが、現在、川内村に伝えられている 浦安の舞は、紀元二六〇〇年(昭和十五年)を記念して上川内・下川内の諏訪神杜に 奉納されているものである出雲流神楽
出雲(島根県)の佐陀神杜の御座替祭には、七座の神楽(採物舞)が古くから行われていた が、後に、当事流行していた猿楽を取り入れて、神話や縁起を題材とした神能義じる ようになった。これが出雲流神楽の起こりで、本県のは関東の土師流神楽の系統といわれる。 多くは、「太々神楽」といい、一部に「十二神楽」「大和舞」と呼ぶ。 演目は「白杖」「小弓」「太刀舞」き素面の採物舞