川内村民俗芸能のしおり -005/041page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

と「天地開闇」「大延」「諏訪鹿島」「岩戸開き」などの面を用いた神能に大別され、 演目は多いところで三六座を伝えられている。
 川内村における太々神楽は、大正六年四月二十六日、上川内・諏訪神杜拝殿改築遷宮式典 の際奉納を行って以来、行われていない。昭和十五年十一月十日、西郷青年団によって 同神社に楽人役付が掲額されている。

伊勢流神楽
 伊勢外宮の神楽役たちが演じていた清めを主とした神楽からこの名があり、別に「湯立 て神楽」「湯の花」とも言われる。
 神座のそばに釜をすえて湯をたぎらせ、巫女が笹を浸して自らその湯をあび、 神懸りして託宣をするもので、この湯には、神霊が宿っていると信じられ、 参拝者も共にあびて身を清めた。湯によって魂の復活を計ったものと言えよう。 川内村でも古くは、山の神の祭りの際行われていたが、現在は行われていない。

獅子神楽
 正月や鎮守の祭りなどにお宮とか杜壇と呼ぶ祠のっいた箱をかっいで、各戸にめぐって は、悪魔払いや火伏せ・息災延命を祈願して舞い歩く獅子舞のことである。獅子頭を権 現、すなわち御神体とみなしているわけで、これを納める祠は、まさに神座である。
 獅子幕の中には、二名以上の獅子遣いが入るところから「二人立ちの獅子」ともいい、 風流に属する掲鼓獅子の「一人立ちの獅子」とは本質的に別な系統として分けている。
 県内では、「太神楽」「獅子舞」「長獅子」「神楽」などと呼び、多くは、伊勢のお祓い といって伊勢参詣のできない人々のために、獅子頭を伊勢皇太神宮の代理として諸国を 奉持して歩いた「伊勢太神楽」の系統とみ


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は川内村に帰属します。
川内村の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。