ならはの絵馬−村人の祈り−-009/036page
13.竹に放駒図 天保15年(1844) 上小塙 木戸八幡神社(目録7)
竹に白馬と黒馬の絵柄である。u乞いには山馬、雨乞いには黒馬を意味するとされ、干ばつや冷害の年にならぬ様にと切実 な祈りをこめて奉納された。竹はすくすくと真っすぐ成長することから、松同様に縁起のよい図柄とされており、農耕の担い 手として大切に扱われる馬の成長と安全祈願もこめられているともいえる。
14.松に日の出図 明治2年(1869) 上小塙 木戸八幡神社(目録10)
昔から松は長寿を象徴する木として尊ばれ、丈夫・長生きの意味をもち、日の出は若々しい生命力をあらわし“めでたい・ 縁起がよい”といわれ安産や健康を祈願した。また奉納者が染屋であることからみて商売に勢いがあるようにと繁盛祈願とも 思われる。