須賀川市立博物館図録 俳諧摺 下 -096/100page
古妻の早乙女として唄ふかな 烏橋 目黒三谷町 宮澤氏 ぬり盆に淡雪うけて興しけり 機柳 千住五丁目 晋雪庵氏 はつ桜嬉しと幹を抱くけり 新甫 神奈川小鮎村 外山氏 懸想文年の手前を忘れけり 機翠 中野大和町 夕立庵氏 人の頤(おとがい)と何想ひする巨燵(こたつ)哉 柳湖 浅草寿町 須賀川氏 家の中蔵の益ある新酒哉 楮緡 向島吾嬬町 成瀬氏 夫婦相和して雛にさしめ哉 蘆江 市谷富久町 平山氏 川浪のうつる障子を張りにけり 柳外 下谷上根岸 益田氏 上り(角丸囲み) 子の顔のよくも汚れぬ小豆粥 其角堂 永湖 人の日は扇を書て遊びけり 雪中庵 龍雨 冬の海を女に見せて初大師 鐘廼舎 松塘 昭和九申戌歳正月元旦発行 東京市下谷区池之端茅町二丁目三十三番地 東都俳林 俳鐘社蔵板(非売品)