明日をひらく試験研究成果 -019/040page

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複合交信撹乱剤を利用した果樹の害虫防除技術

 環境保全型農業を推進する一手法として、複数の主要害虫を防除できる複合交信攪乱剤(性 フェロモン剤)や天敵を利用した新しい害虫管理技術の開発に取り組んでいます。
 これまでの化学合成殺虫剤中心の防除は様々な弊害を引き起こし、特定害虫の異常発生や殺 虫剤の効力低下による害虫の多発などが頻発して起きています。これらの現象は、農薬の過度 の使用が天敵昆虫も殺してしまったためと言われています。
 現在、これらの弊害をできるだけ緩和するため、農薬への依存度を低減し自然の抑止力を最 大限利用する防除技術を開発しています。

複合交信撹乱剤を利用した害虫防除体系

殺虫剤の大幅削減
選択性の高い殺虫剤を選択

在来天敵の保護利用
放飼など天敵の積極的な利用

害虫の効率的な防除

ナミテントウの卵塊
複合交信撹乱剤設置状況(モモ)
ナミテントウの卵塊(天敵放飼試験)

ケナガカブリダニ成虫
ケナガカプリダニ成虫(体長約0.35mm)
ハダニ類(害虫)の天敵

ナミテントウ幼虫
ナミテントウ幼虫(体長約10mm)
アブラムシ類(害虫)の天敵


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農業経営指導課 改良普及係の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。