明日をひらく試験研究成果 -026/040page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

天蚕繭フィブロイン配合化粧水

 天蚕繭の絹フィブロイン(※1)を溶解し、膜を調製する方法を開発しました。そのフィブロ インを配合した化粧水は、紫外線の吸収や保湿性に優れるという特徴があります。

天蚕絹フィブロイン配合の化粧水と乳液
天蚕絹フィブロイン配合の化粧水と乳液
(乳液Uにはフィブロイン粉末配合)

表1 天蚕絹フィブロイン配合化粧水の性状
PH
電導度(μS/cm)
フィブロイン含量(mg/l)
色調
香り
紫外線吸収率
使用感
6.9〜7.4
26〜30
(140〜200)×0.958*
淡紫
わずかなアルコール臭
短波長領域で家蚕より優れる
さらっと、しっとり
*:濾過後の収率

表2 天蚕絹フィブロイン配合化粧水の特徴
1)天蚕絹フィブロインの硬タンパク高分子を配合してい るので、保湿性のある薄い膜を形成し、肌を乾燥から 保護する。
2)紫外線を良く吸収する。塩化金を配合することで、吸 収力は向上し日焼け防止に点い。
3)エッセンスはシンプルで、肌にしっとり、さらっとし た優しい感触を与える。

天蚕絹フィブロイン膜の調製法およびフィブロイン配合化粧水の製造法
図1 天蚕絹フィブロイン膜の調製法およびフィブロイン配合化粧水の製造法

※1)フィブロイン:綿繊維の主体をなす水に不溶性のタンパク質。
※2)精練:石けん、炭酸ソーダ等のアルカリを用いて、絹に付着する不純物を除いて清浄にすること。


[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は農業経営指導課 改良普及係に帰属します。
農業経営指導課 改良普及係の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。