明日をひらく試験研究成果 -029/040page
カラマツ根株心腐病の実態と被害回避法の開発
カラマツには根株部から腐朽する根株心腐病が知られており、その被害防除技術が求められ ています。そこで、被害の推移を予測し、適正な伐期を得るため、被害発生機構や被害の進行 状況について研究しております。
被害木は上の写真のように様々な形態で腐朽が進みます。これは病原菌や病原菌の侵入経路が 違うためです。↓ 病原菌の侵入経路は
根か?
酸欠による根の枯死 根からの侵入は植栽環境の影響が強いようで す。
多発地形:斜面の中腹下部で横傾斜地や沢沿い。
多発土壌条件:土壌中に固結層や粘土層がある。
長雨や融雪時に長期にわたり滞水する林分は、 被善が多発することが考えられ、間伐時に伐根 の調査を行って、施薬計画を見直す必要があり ます。根株か?
伐側および搬出時に生じる傷
根株からの侵入は材の搬出路周辺に多く、人 為的要因が強いようです。
被害木には大きな傷があり、適宜伐倒すれば 被害も減少します。