福島県水産試験場研究報告 第10号 - 058/073page

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中に船びき網で漁獲され、相馬原釜魚市場に水揚された未成魚及び成魚(以下「メロウド」という場合あり。)を用いた。平成7年度は、1996年3月4目の未成魚50尾を材料とした。平成8年度は1996年3月28日、4月4目の未成魚各10尾、5月8目、5月16日、5月27日の成魚各10尾で、計50尾を行った。平成9年度は1997年4月22日、4月25日、5月2日の未成魚各10尾、5月7目、5月13目の成魚各10尾で、計50尾とした。

結   果

 調査結果の概要及び種査定結果をそれぞれ表1、表2に示した。また査定に用いたイカナゴの全長組成を図2に示した。

 平成6年度 1995年2月27日標本の全長は15.5〜41.0o、モード20o台であり、30個体のうち空胃個体は9個体、空胃率30%であった。胃内容物に出現したプランクトンは1尾当り最大5種類、8個体であり、カイアシ類のCALANOIDA(カラヌス目)が多かった。1995年3月7日標本の全長は27.0〜49.0o、モード30o台であり、20個体のうち空胃個体は2個体、空胃率10%であった。出現種は1尾当り最大7種類、19個体であり、最も多く出現した種は、ミジンコ類のPodon sp.、次いでカイアシ類のParacalanus sp.、Centropages sp.であった。

 平成7年度 1996年3月4目標本の全長は29.0〜42.5o、モード30o台であり、50個体全てが摂餌していた。胃内容物重量は0.1未満〜3.9rであり、体重に対する比(以下「胃内容物重量比」という。)を算出すると0.5%未満及び1〜2%の個体が多く、最大で3.72%であった。出現種は1尾当り最大8種類、51個体であり、最も多く出現したのは、Podon sp.、次いでカイアシ類のCorycaeus sp.であった。

 平成8年度 1996年3月28日の全長28.7〜50.1o、モード30、40o台の標本(未成魚10尾)では空胃率20%、胃内容物重量最大0.6r、胃内容物重量比最大0.44%であった。出現種は1尾当り最大9種類、48個体であり、CALANOIDA、Podon sp.などが多かった。同年4月4目の全長35.5〜54.9o、モード40o台の標本(未成魚10尾)では空胃率0%、胃内容物重量最大11.1r、胃内容物重量比最大2.44%であった。出現種は1尾当り最大11種類、71個体であり、Centropages sp.、Centropages abdominalis が多かった。同年5月8日の全長126〜167oの標本(成魚10尾)では空胃率60%、胃内容物重量最大1205r、胃内容物重量比最大6.38%であった。出現種は1尾当り最大7種類、731個体であり、CALANOIDAのほかCalanus sp.(最大645個体/1尾、全長166o)がめだった。同年5月16目の全長89〜175oの標本(成魚10尾)では空胃率10%、胃内容物重量最大467r、胃内容物重量比は1〜2%の個体が多く、最大4.57%であった。出現種は1尾当り最大16種類、91個体であり、カイアシ類のPseudocalanus minutus、Calanus sp.のほかオキアミ類(EUPHAUSIACEA)及びそのファーシリア幼生も多くみられた。同年5月27日の全長131〜161oの標本(成魚10尾)では空胃率60%、胃内容物重量最大49.8r、胃内容物重量比最大0.39%で、出現種も1尾当り最大3種類、5個体と少なかった。

 平成9年度 1997年4月22目の全長36.3〜62.6o、モード40、50o台の標本(未成魚10尾)では空胃率10%、胃内容物重量最大3.6r、胃内容物重量比最大0.71%であった。出現種は1尾当り最大9種類、40個体であり、二枚貝(BIVALVIA)のアンボ期幼生が多くみられた。同年4月25日の全長31.7〜48.7o、モード50o台の標本(未成魚10尾)では空胃率0%、胃内容物重量最大4.6r、胃内容物重量比最大3.05%であった。出現種は1尾当り最大14種類、146個体であり、二枚貝の幼生が全てに出現し、コペポーダノープリウスも多くみられた。同年5月2日の全長74.2〜97.5oの標本(未成魚10尾)は全て摂餌、胃内容物重量最大21.4r、胃内容


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