平成13年度 事業報告書 - 013/171page

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5 アラメ採苗試験

佐藤太津真*1・山本達也*2・渡辺博之*2

目     的

 本県磯根資源の主要な餌料海藻であるアラメを人工的に採苗して基質に付着させ、移植用種苗板を作成する。

方     法

 平成13年10月31日、直径10cmの丸形及び一辺10cmの正方形のコンクリート製採苗板に別紙マニュアルに従ってアラメ遊走子を採苗し、2t円形水槽、lt角形水槽、500角形水槽に収容して2回/日の換水及び弱通気して飼育した。成長過程の把握は採苗時に入れておいたOHP用フィルムを適宜切り出し、顕微鏡により検鏡することで行った。

結     果

 採苗から2〜3時間後には大半の遊走子が着底していた。採苗後約1ヶ月の平成13年11月27目には早いもので配偶体から作られた卵、精子が受精が終了し分裂している状態、大半は遊走子が発芽した配偶子の状態であった。12月中旬には造胞体(葉体)が多く観察され、平成14年1月にはわずかながら肉眼で葉体を確認できるようになった。3月上旬には早いもので8cm程度に成長していた。飼育水槽の周囲の照度は晴れの日には10,000Lux以上あったものの、おおむね2,000Lux程度であった。発芽率が良好だったのは500角形水槽で、照度が高かったことと、飼育密度が高かったため配偶子の受精率が高かったことなどが理由と考えられた。


*1現 水産課 *2現 水産事務所

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