平成13年度 事業報告書 - 036/171page
2 県南海域における幼稚魚調査
池川正人*・小野安芳
目 的
本県沿岸における主要な底魚資源に関し、その発生動向を浅海域における魚類等の群集構造との関連で把握することを目的に、本県南部海域の菊多浦において、平成10年度から定期的に曳網調査を行っている。
方 法
本県沿岸砂浜域のうちいわき市沿岸の菊多浦を調査地点とし、2定線(7m、15m)を設定した(図1)。調査船「拓水」(30t)により、水産工学研究所U型桁網(120径)を用い、平成13年4月から翌年3月にかけて、毎月1回曳網調査を実施した。船速は2.5〜3.5Ktとし、曳網時間、曳網索長、曳網方向はそれぞれ以下のとおりとした。
7m定線:15分、110m、南西→東北
15m定線:15分、150m、東北→南西曳網距離は、投網、揚網地点間の距離から求める方法(曳網距離1)、及び曳網時間と船速から求める方法(曳網距離2)の2つを用いて記録した。
また、採取した標本のうち、魚類、サルエビ、キシエビ、エビジャコについて種の同定と計数を行った。
結 果
調査時の曳網記録を表1、時期別種別採取個体数を表2、3にそれぞれ示した。
なお、得られた結果については5カ年分程度の集約を待ち、後年度における最終的な評価を予定している。
* 現水産事務所相馬普及室