平成13年度 事業報告書 - 041/171page
結 果
(1) 採集生物
平成13年4月〜平成14年3月の水深別の合計採集尾数を付表1に示す。
採集生物のうち査定できたものは、メクラウナギ綱が1科1種、軟骨魚綱が6科11種、硬骨魚綱が84科160種、腹足綱が29科45種、甲殻綱が18科13種であった。
(2) 幼魚の加入動向
以下に魚種毎の採集状況と幼魚の分布密度推移について示す。なお、200m深は平成12年2、3、4、5、7月のみの調査である。
ア.アオメエソ
ア)採集状況
アオメエソは100、150、200、300m深で採集されたが、新規加入群は春季に100、150m深で比較的多く採集された。イ)採集サイズ(図2)
平成13年の新規加入群は、平成13年3月に全長80〜90mmにモードを持つ群が採集され始め、この群の全長モードは、7、8月が90〜110o、11、12月が130〜140mm、平成14年3月が140〜150oに見られた。平成12年の新規加入群の全長組成は明瞭でないが、平成13年3、4月には130〜140mmにモードを持つ群が存在することから、本種は当海域に出現後約1年で130〜150o程度に成長することが推測された。また、平成12、13年加入群とも翌年10月以降は採集されなかった。したがって、春季に加入した群はその年の秋〜翌年9月頃までが漁獲の主対象となっているものと推測された。ウ)分布密度(図3)
平成12、13年加入群の分布密度は、平成13年加入群の方が相対的に高い傾向にあるが、加入した年の9月から翌年3月までの漁獲量は大差がなく(平成12年9月〜平成13年3月:272t