平成13年度 事業報告書 - 100/171page
2 漁場生産力調査
藤田恒雄・下園榮昭・根本昌宏
水野拓治・八巻憲治目 的
本県海域の基礎生産量の動態について明らかにする。
方 法
(1) 基礎生産力調査
毎月1回、海洋観測時に鵜ノ尾埼定線のU1〜U5の5点において、ナンゼン採水器等により採水し、栄養塩(硝酸態窒素、燐酸態燐、珪酸態素)及びクロロフィルaについて分析した。
クロロフィルaについては、試水を濾過した後、アセトン抽出し、蛍光光度法により測定した。栄養塩については、濾過した試水を東北区水産研究所に持ち込み、オートアナライザーにより測定した。
(2) 動物プランクトン調査
ア 微小動物プランクトン
(1)の調査と同時に、U3の0m、20m、30mにおいて採水し、査定等は外注する予定である。イ ネット動物プランクトン
(1)の調査と同時に、鵜ノ尾埼定線のU1〜U5の5点において、底層から表層までLNPネットにより採集し、外注により湿重量・乾燥重量、主要分類群を査定する予定である。結 果
平成13年度までの栄養塩とクロロフィルaの分析結果については、表1から表4に示した。平成13年度の特徴としては、4月に親潮の南下により極めて高いクロロフィルa値が観測されたことである。
なお、昨年度までのとりまとめ結果については、「漁場生産力モデル開発基礎調査(三陸〜常磐沿岸海域)調査研究報告書:岩手県水産技術センター、宮城県水産研究開発センター、福島県水産試験場、東北区水産研究所、水産庁増殖推進部」として、平成13年3月に公表済みである。