平成13年度 事業報告書 - 152/171page

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Y 干潟生産力調査

1 アサリに関する調査

1) 成熟度・肥満度調査

 加藤 靖

 目     的

 松川浦のアサリの再生産状況を把握するために、親貝の成熟及び身入りの状況を調査する。

 方     法

 平成12年4月から10月まで、月1回の頻度で図1に示す松川浦内の漁場である川口前・地島南・揚汐・瀬方南端・区4号・大洲東側・和田の7地点において、原則として殻長30o以上のアサリを採捕して成熟度と肥満度を測定した。

 成熟度の判定基準は表1のとおりとし、肥満度は以下の計算式によった。
        肥満度=軟体部重量/殻長×殻高×殻幅×105
        (単位 軟体部重量:g 殻長・殻高・殻幅:o)

 結     果

 地点別の成熟度・肥満度を図2、3に示す。

(1) 成熟度

 成熟度は区4号を除き調査開始時の4月が最も低く、徐々に高くなって7〜8月が最高となり、その後低くなった。区4号は他の調査地点が1を超えていない5月調査時にすでに2を超え、産卵可能な個体が確認された。

 調査地点別の最高値と時期は、大洲東側と瀬方南端が7月でそれぞれ2.8、2.7、区4号は測定した中では7月が2.6で、他の調査地点よりやや高かった。和田は7、8月の2.2、揚汐と川口前は8月の2.2、2.1で、地島南は8月に1.9と、調査地点中では最も低かった。

 平成12年度と比較すると、瀬方南端と大洲東側は初期の頃は低めで推移したがピークの値はほぼ同じであった。区4号は8月が欠測でピークが判らなかったが、初期の頃は低めで推移した。揚汐は初期の頃はほぼ同じで7月、9月がやや低く、地島南も初期の頃はほぼ同じであったが6〜8月が低かった。和田は12年とほぼ同じであったが、川口前は全体的に低めで推移した。

(2) 肥満度

 平成13年のアサリの肥満度のピークは6〜7月であった。

 調査地点別に肥満度の推移をみると、川口前は4月、5月と上昇し6月に最高の14.5となって7月には12.6まで低下し、その後徐々に低下した。瀬方南端は川口前同様6月に最高値の13.9となりその後徐々に低下した。地島南は最高値は7月の13.1であったが、明確なピークは確認できず、揚汐も最高は6月の13.9であったが、4月から9月まで12〜13で推移し明確なピークは確認できなかった。区4号は8月が欠測となったためピークが確認できなかったが測定した中での最


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