平成13年度 事業報告書 - 157/171page

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

3)松川浦客土効果調査

 佐々木 恵一・石井 孝幸・加藤 靖

目     的

 平成10年7月に松川浦内に施した客土の効果を検討する。

方     法

 図1に調査地点を示す。

 ここに示した4地点のうち、st.1、st.3が非客土区、st.2、st.4が客土区である。この各調査点において、平成12年10月11日にアサリおよび底土をサンプリングし、以下の項目を測定した。

(1) 粒度組成

 サンプルを乾燥させた後、篩にかけて粒の大きさ毎に分離し、その重量組成を調べた。

(2) 硫化物

 調査地点から採取したサンプルの一部を用いて、各調査地点の硫化物量をヘドロテックS 検知管により測定した。

  図1

(3) COD

 調査地点から採取したサンプルを用いて、各地点のCODを過マンガン酸カリウム滴定法で測定した。

(4) アサリ現存量調査

 各地点の底土の25p×25p、深さ10pをスコップで採取し、1o目合いの篩にかけてアサリを回収し、個体数と殻長を測定した。

結     果

(1) 粒度組成

 各調査地点の粒度組成を表1に示す。

 st.2(客土区)は、粒径O.25o以上が重量比で80%弱を占め、他の地点と比較して大きい傾向にあった。一方、st.4は、粒径0.125〜0.25oの区間で全体の70%以上を占め、同じ客土区でも組成の違いがみられた。なお非客土区のst.1とst.3では組成に違いは見られなかった。

  表1

[検索] [目次] [PDF] [前] [次]

掲載情報の著作権は福島県水産試験場に帰属します。
福島県水産試験場の許諾を受けて福島県教育委員会が加工・掲載しています。