福島県長期総合教育計画41/4-177/330page
成をはかり、農業の近代化に積極的に貢献しようとつとめているが、さらに充実した施設、設備
のもとに指導内容、方法の改善に検討を加えていくことが必要である。
イ 工業関係高等学校の学科および募集定員の状況は、第71表のとおりである。
(ア) 公立の募集定員の多いのは、機械科で全日制21.5%、定時制4.8%となっている。次いで、電気
科が全日制15.5%、定時制10%となっている。その他の工業に関する学科が多様であることが注
目される。
(イ) 工業高等学校においては、最近の技術革新に対処して、工業の各分野における中堅技術者に必
要な知識と技術を修得させるとともに、工業技術の進歩を図ろうとする能力と、工業人としての
自覚を養うことにつとめている。
しかし、工業教育は、とくに学校教育のワク内だけで考えることは困難であり、産業社会と学
校との両者共同の責任で、技術者を育てるという体制を必要とする。科学技術の「高度の進歩」
「作業の単純化」「生産の巨大化」によって中級の技術者は、上の方にひきあげられた技術者群
と、作業ラインに接した群とに分化される傾向にあるので、これに対応した教育内容、方法が必
要である。
ウ 商業に関する学科
(ア) 商業高等学校の学科および募集定員は、第72表のとおりである。
第72表 商業に関する学科の学級数と募集定員 (昭和40年度)
公私 全・定 学校数 学級数 募集定員 定員比率(%) 公立 全日制 18 65 3,570 77.2% 定時制 6 7 280 6.1% 私立 全日制 5 15 775 16.7% 定時制 - - - - 計 29 87 4,625 100.0%
学科は、商業科単一であり、昭和40年度の募集定員は、公立83.3%となっている。
(イ) 現在商業高等学校に在学する生徒には、卒業後直ちに実務に従事する者と、上級学校に進学す
るものとがある。実務に従事する者も千差万別の職種に就職している。また男女の別によって就
職先の職種も生涯の生活も異にする。しかるに現行学習指導要領は、男子を中心とした商業教育
一般についての基準を示すものであって、いたずらに広範な知識技能を浅く広く学習することを
要求し、生徒個々の特性を生かし、社会の要望にこたえることが困難である。そのうえ、今日商業
教育の対象となる実務の内容は、日々大きな変容をとげているので、それに即応した教育内容、
方法の改善が必要である。