第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-044/136page

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第3 施策の現状と課題


1 教育内容・方法の改善充実

(1) 教育課程の改善充実

 今回の学習指導要領は,これからの社会の変化とそれに伴う児童生徒の生活や意識の変容に配慮しつつ,

生涯学習の基盤を培うという観点に立ちながら,21世紀に向けての情報化や国際化への対応など,社会の変

化に自ら対応できる心豊かでたくましい人間の育成を図ることを基本的なねらいとして改正されました。

 したがって,小・中・高等学校においては,次のような現状認識に立ち,諸課題の解決に向かって努力

する必要があります。

【小・中学校】

 学校指導要領の改正に伴い,その趣旨の徹底を図るために,教育課程に関する講習会を実施すると

ともに,「教育課程編成の手引」や「授業改善の手引―新しい学力観に立った授業の展開」等の指導

資料を作成し,その活用等を通して学習指導要領の趣旨を踏まえた指導が行われるよう努めています。

しかし,各学校における現状をみると,年間授業時数は確保されているものの,教育内容・方法等に

おいては,やや形式的,画一的なところがみられることから,学習指導要領が目指している各学校の

特色ある教育課程の編成・実施が望まれています。

 したがって,各学校においては,学習指導要領の趣旨を理解し,これまでの教育内容や活動の見直

しを図るとともに,地域や学校,児童生徒の的確な実態把握と教職員の共通理解のもとに自校の教育

課題の明確化を図り,地域に根ざしたその学校ならではの特色ある教育課程を編成していく必要があ

ります。また,教育課程の実施の場である日常の授業においては,従来の教師主導の形態を見直し,

児童生徒一人ひとりの個性の伸長を図るとともに,主体的な学習や取り組みができるよう体験的,問

題解決的な学習の展開に一層努力し,児童生徒一人ひとりの個性や可能性の積極的な評価を通して,

豊かな自己実現に役立つように努める必要があります。

 また,教育課程運営改善のための講習会等を開催して学習指導要領の趣旨の実現を図るとともに,

教育課程に関する研究実践校を指定し,教育課程の編成・実施のよりよい在り方についての研究の推

進や成果等の普及を図り,教育課程の適正な編成・実施に努める必要があります。さらには,各種研

修会や指導資料の作成・配付・活用を通して教員の資質の向上を図り,心豊かでたくましい人間の育

成が図れるよう努める必要があります。

【高等学校】

 学習指導要領の改正に伴い,平成元年度がら年次的に高等学校の全教員を対象に高等学校教育課程

講習会を実施するとともに,「教育課程編成の手引」や「学力向上をめざす学習指導法の改善」等の指

導資料を作成し,高等学校学習指導要領の趣旨を踏まえた教育課程の編成や一人ひとりの個性に応じ

た学習指導の展開に努めています。

 しかしながら,各高等学校の現況をみると,選択科目の扱いや個性の伸長を目指した学習指導につ


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