第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-074/136page

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(2) 自己教育力の育成と学力の向上

 【小・中学校】

   新学習指導要領が目指す新しい教育は,児童生徒一人ひとりが主体的に生きる資質である,“自ら進

  んで考え,判断し,自信をもって表現,行動できる豊かで創造的な能力の育成”にあります。このよ

  うな教育を実現するためには,自ら学ぶ意欲や能力,思考力,判断力,表現力などを育成することを

  基本とする新しい学力観に立って学習を展開し,確かな学力の向上に努める必要があります。

   このため,小・中学校においては,児童生徒一人ひとりの実態の把握と課題の明確化を図り,基礎的,

  基本的な学習内容の定着に努めます。また,課題解決能力の育成を中心とした指導の在り方や中学校

  における習熟の程度に応じた学習及び選択履修の拡大など,個に応じた指導の在り方について研究実

  践に努めます。さらには,校内における研修はもとより,校外における各種研究会・研修会の充実を

  通して教員の指導力の向上に努めるとともに,学習指導法改善のための指導資料の開発に努めます。

   特に,新しい学力観に立った学力を育成するために,「小・中学校教育ネットワークプラン」による

  学習指導法改善研究推進地区を設置し,学力の実態を把握しながら小・中学校が連携して対策を講じ

  るとともに,高等学校と連携しての研究実践や教員の意識啓発のための研修などを行い,その成果の

  普及を通して,児童生徒の学力の向上と生涯学習の基盤としての自己教育力の育成に努めます。

 【高等学校】

   生徒の学力の向上を図り,人学等への進学や就職等の進路目標の実現を図るには,中・高等学校に

  おける学習内容を理解しそれを活用できる学習の仕方や課題解決能力を育成する個に応じた指導法の

  確立を図るとともに,各高等学校が教育課程の改善になお一層努力し,自己教育力の育成に努める必

  要があります。

   このため,校内における研修はもとより,校外における各種研究会・研修会の充実を通して,教員

  の指導力の向上に一層努めるとともに,学習指導法改善のための指導資料の開発に努めます。特に,

  学力の向上を図り,大学等への進学や就職等の進路目標を実現するための施策として「学力向上ステ

  ップアッププラン」を推進し,年次計画により以下の事業を行います。

   第一に,公立高等学校入学者選抜学力検査結果の分析と入学時における学力の実態をまとめて各高

  等学校・中学校に配付し,その活用を図ることにより,学習指導の改善に努めます。

   第二に,進学推進対象校において,教員の意識啓発のための研修,生徒に対する進路講演会,進路

  指導資料の作成,対象校ごとの中学校・高等学校の研究協議会開催等の事業の推進に努めます。

   第三に,進学推進対象校間の研究協議会を定期的に開催し,それぞれの高等学校における生徒の進

  路目標実現のために必要な情報の収集や交換に努めます。

   第四に,進路情報の迅速な収集及び学校間の情報交換を速やかにするためのオンラインシステムや

  情報機器の導入に努めます。


(3) 情報化・国際化に対応した教育の改善充実

 児童生徒が社会の変化に主体的に対応し,その発展を担うことができるようにするには,情報活用能力

の育成を図る情報化に対応した教育及び国際理解やコミュニケーション能力の育成を図る国際化に対応し

た教育の充実が必要です。


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