第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-075/136page
このため,まず,県立学校においては,コンピュータ等
の機器の整備充実に努めるとともに,小・中学校において
も,国の補助の活用等により情報機器の整備が図れるよう
促進に努めます。また,教育活動においてコンピュータ等
が有効に活用されるよう,ソフトウェアの研究開発やソフ
トライブラリーの設置に努めるとともに,情報活用能力の
育成を図る教育内容・方法の改善に関する研究を推進し,
各教科・科目でのコンピュータ等の活用に関する指導マニ
ュアルの作成や地域研修をはじめとする教員研修の充実に
努めます。さらに,科学技術の進展に対応した教育の充実
を図るため,県教育センターにおける職業に関する教科の研修設備の整備充実に努めます。
次に,国際化に対応した教育の充実が図れるよう,教科・科目や特別活動を通した国際理解教育の在り
方及び姉妹校提携の在り方に関する研究を推進し,指導事例集を作成するほか,国際理解教育に関する講
座を新設するなど教員研修の充実に努めるとともに,児童生徒の身近な場での国際交流体験の拡充に努め
ます。また,英語指導助手とのティーム・ティーチング*を充実させるとともに,LL装置(語学演習装置)
の整備等を図り,外国語教育の充実に努めます。さらに,教員の海外派遣研修の機会の拡充に努めるとと
もに,高校生の海外留学と海外からの受け入れが円滑に行われるようその在り方について検討します。
コンピュータを利用した学習
(4) へき地教育の充実
本県におけるへき地学校の占める割合は,平成4年度において約26.7%となっています。地域の過疎化
や少子化の傾向が進み,児童生徒数は,今後,更に減少していくことが予想されることから,このような
実態に対応したへき地教育の一層の充実が必要です。
このため,へき地学校における教育水準の維持向上が図れるよう,少人数の特性を生かした複式学級の
効率的な授業の展開やコンピュータ等の情報機器の活用による個別指導の充実など,弾力的な教育課程の
編成や指導法の工夫改善に努めます。また,恵まれた自然環境や少人数学級のよさを生かした教育活動の
充実が図れるよう,へき地教育担当教員を対象とした研修会の充実や新しい学力観に立った複式学級のた
めの指導資料を作成,配付し,学力の向上に努めます。さらには,へき地学校の児童生徒の交流範囲を広
げるため,都市部の学校や近隣の学校との教育活動の積極的な交流を図るよう指導に努めます。
2 道徳教育・環境教育の充実
(1) 道徳教育の充実
社会環境の大きな変化や価値観の多様化は,児童生徒の生活や意識の上にも様々な影響を与えており,
道徳的判断力や実践力が伴わない状況もみられることから,心の教育の充実が求められています。
このため,小・中学校においては,豊かな体験を通して内面に根ざした道徳性の育成や実践力の向上が
* ティーム・ティーチング:複数の教師がティームを組み,協力しあいながら授業計画を立案し実践していく指導方式。