第4次福島県長期総合教育計画(平成5年度〜平成12年度)-110/136page

[検索] [目次] [PDF] [前][次]

財の保存・管理の実態把握や適切な指導・助言に努めます。

 また,市町村の文化財保護行政は,大半が社会教育担当課(係)または公民館で担当しているのが現状で

あり,埋蔵文化財の保存協議などにおける適切かつ迅速な対応が難しい一面もあることから,文化財専管

組織を設置するなどの組織の充実・強化を促すとともに,職員が文化財についての専門的な知識を修得する

ことができるよう,研修機会の確保を図るなど,市町村の文化財保護行政の充実と円滑な推進に努めます。


(2) 文化財保存の充実

 文化財の保存及び伝承の充実を図るため,文化財の分布・保存状況等その実態を的確に把握するととも

に,文化財指定の推進や保存助成を充実するなど,適切な保護対策を講ずる必要があります。

 このため,寺社やカモシカなどの文化財基礎調査及び緊急調査を計画的かつ体系的に実施するとともに,

その結果を報告書として刊行し,国及び県の文化財指定または保護に関する基礎資料として整備に努めます。

 また,歴史的,芸術的または学術的な価値を有する重要

な文化財については,重要文化財等として指定を行い,そ

の保護及び保存・伝承に努めます。特に,絵画・漆器・陶

磁器等の美術工芸品や民俗文化財など指定の遅れがちな分

野や破壊・消滅のおそれがある史跡等の指定の推進と埋蔵

文化財の保存に努めます。

 さらに,文化財の保存対策として,防災設備・保存施設

等の整備を図るとともに,日常的管理の強化について指導

と促進に努めます。また,そのための保存助成の拡充はも

とより,活用・公開の観点に立った保存助成にも努めます。

郡山市正直A遺跡の発掘調査

郡山市正直A遺跡の発掘調査


(3) 文化財の愛護と活用の推進

 近年,県民の文化財や自然保護への関心が高まってきていることから,文化財の愛護に関する施策の一

層の充実を図るとともに,文化財を豊かなふるさとづくりや生涯学習のために積極的に役立てていく必要

があります。

 このため,文化財保護強調週間や文化財防火デー等の行事への参加を促し,文化財に対する県民の理解

と愛護精神の高揚に努めます。また,建造物や史跡及び天

然記念物等の国・県指定文化財について,標柱や説明板を

設置するなど,県民が文化財に,より一層親しむことので

きる環境の整備に努めます。さらに,文化財の活用に当た

っては,その最も一般的な方法である公開を推進するため,

有形・無形の文化財の展示・公開のための施設の整備や機

会の充実及び資料整理の促進等を図り,新しい文化の振興

に努めます。特に,無形民俗文化財については,県民の理

解を深め,その保護・伝承の一層の充実を図るため,「民俗

芸能大会」等の開催に努めます。

また,これまで受け継いできた貴重な文化遺産を次代へ伝えるとともに,児童生徒がふるさとの文化に


白水阿弥陀堂における防火訓練

白水阿弥陀堂における防火訓練


[検索] [目次] [PDF] [前][次]

Copyright (C) 2001 Fukushima Prefectural Board of Education All rights reserved.
掲載情報の著作権は福島県教育委員会に帰属します。