サクシード中学校英語から高等学校英語へ-000-02/31page

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この冊子の活用について

本書は中・高連携学習指導研究委員会での討議内容を踏まえ、本県に学ぶ生徒一人一人が、中学校における英語の学習内容をもとに高等学校の英語へとスムーズに学習を進めることができるように、中・高の先生方の日常の学習指導に利用していただくことを目的として作成しました。中学校英語から高等学校英語へ進む間に多くの生徒がつまづきを経験しますが、それには多くの要因が関係していると考えられます。指導者側からの観点に絞っただけでも、英語指導上の問題という要因だけではなく、中・高の指導形態や授業のスピードの違いによる要因などが考えられます。中・高の学習のスムーズなつながりを図るためには、中・高の教員が教科指導上の問題を解決すると同時に、お互いに中・高の様々な違いを知ることが必要です。
このことを踏まえ、内容については、次の2つの章から構成されています。
第1章では、主に中学校と高等学校の英語の学習内容及び本県生徒の学習意識や学力の分析を中心にして、中・高の重点事項についてまとめています。
具体的には、学習指導要領に示された中・高の学習内容のつながりを系統的に示すとともに、本県生徒の学習意識を県教育委員会及び県教育センターの調査をもとに、また本県生徒の学力を県公立高等学校入学者選抜学力検査等をもとに分析した後、本県生徒が特に弱いと考えられる部分に焦点化し、中・高の学習指導の接続を図るための学習指導のポイントを示してあります。
第2章では、第1章で示された、本県生徒の弱点と考えられる「文章全体の構成」「語順」に加えて、生徒がつまづくことの多い「動詞の選択」「時制」「語(句)や節の連結」という分野を設けて、各分野ごとの指導法及び練習問題を具体的に示し、中・高の学習がスムーズに進むよう工夫してあります。なお、この冊子の特徴は、上に示したように、指導のポイントを分野ごとにまとめるにあたり、品詞や小さな文法項目ごとにまとめることの多かった従来のまとめ方とは違った切り口からアプローチしていることです。これは、本県生徒の英語力を伸ばすためには、語を中心としがちであった従来の指導から、統語論・文章全体の把握・コミュニケーション(意思伝達)という観点を重視した指導へ移行していく必要があると考えられるからです。
中学校においては、この冊子に示された分野を意識して指導を一層深め、また高等学校においても、同分野を意識して確認・定着を図っていただきたいと思います。なお、〈問題〉については、答えを求めるだけではなく、考え方も含めた基礎的・基本的な事項を多く取り入れてありますので、各学校の実態に応じて工夫を加え、利用していただきたいと思います。


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