平成11年度福島県児童生徒の健康、体力・運動能力の現状-000-01/55page

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まえがき

近年、子供たちを取り巻く生活環境や生活様式が大きく変化したことに伴い、児童生徒の遊びや運動の不足が生じ、体力の低下傾向を招き、さらに、健康面においても生活習慣の乱れ、薬物乱用、性に関する問題等が生じており、学校における体育・健康教育の果たす役割は一層重要になっている。

さて、目前となった21世紀は、かって類を見ないほど変化が濃しい社会になると言われている。こうした中で生きる児童生徒に求められる姿は、たくましく、主体的に行動できる心豊かな人間である。体力についてもこうした視点から捉える必要があり、単に「力が強い」、「持久力があって貼り強い」などの要素に着目した捉え方ではなく、「活力ある生活を支え、たくましく生きるための体力」と捉えたい。このような考えのもとに教育活動を展開することによって、児童生徒は自ら充実した生活を送るために体力を高めようとする実践力を身に付けるようになる。

ところで、文部省は1963年より実施してきた「体力・運動能力テスト」をスポーツテストを行う際の学校と生徒の負担を軽くすることなどの理由から「新体力テスト」に変更し、平成10年度にこれを施行した。このことに伴い本県においては、本年度から「新体力テスト」に切り替えたところである。この調査から本県の体力の現状をみると、握力、反復横とびが全国平均値と同程度か上回っている。しかし、20mシャトルラン(小学校)、50m走、立ち幅とびは全国平均値を総じて下回る状況にあるなど、体力面での課題が浮き彫りとなっている。

各学校においては、本冊子をそれぞれの目的に応じて更に分析・検討を加えて活用し、教科及び学校の教育活動全体を通じて体育、健康に関する指導を適切に行っていただきたい。

終わりに、編集に当たり、御協力をいただいた関係の皆様に厚く御礼申し上げたい。

平成12年3月

福島県教育庁スポーツ健康課長 片平俊夫


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