サクシード2中学校英語から高等学校英語へ-023/45page

3　高等学校におけるパラグラフ・ライティング
高等学校では、中学校で行った活動をさらに発展させて、自分の考えをパラグラフの形にまとめて発信できるレベルまで表現力を高めさせることが望まれます。しかし、「英語の発想によるライティングを」(P.15)で述べたように、たとえ複数の文を用いて一つのパラグラフを作ったとしても、そのパラグラフ内の文(センテンス)の配列が英語らしい発想に基づいていなければ、英語らしい文章とはなりません。
この英語らしい文の配列を身に付けさせる効果的な方法の一つとして、つなぎの語句に注目させる指導法が考えられます。

指導の手順
(1)　英語の発想に基づくパラグラフを作らせるために、まず模範となる英語の文章を提示し、パラグラフ内がどのような論理構成になっているかをつなぎの語句に注目させて、考えさせる。
(2)　英語にはどのようなつなぎの語句があるかを調べさせる。その後、つなぎの語句を提示する。
(3)　適当な長さのパラグラフを持つ英語の文章をつなぎの語句を空欄にした状態で提示し、どのようなつなぎの語句が入るかを考えさせる。
(4)　つなぎの語句からつなぎの節に注目させる。
(5)　つなぎの語句を持たない文の順序を考えさせる。
(6)　パラグラフ内の文の順序がわかってきた後に、自由英作文をさせる。

《具体例》
1　つなぎの語句の提示(上記の手順(2)の例)
※　つなぎの語句の働きを考えさせた後に、生徒の発達段階に応じたつなぎの語句を下のリストから適宜、紹介し、利用させる。

つなぎの語句の働き:つなぎ表現は文と文とのつながりを明確にし、文の論理性を高める働きがある

様々なつなぎの語句 　1)　順序・順接　at first, at last, in the beginning, in the end, earlier, later, and, then, so 　2)　例証　　　　for example, for instance, for one thing 　3)　対照　　　　similarly, in the same way, while, in contrast, on the other hand