平成12年度福島県中学校新教育課程説明会要項-001/64page

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総則

1 中学校学習指導要領の改訂の基本方針

 今回の改訂は、平成14年度から実施される完全学校週5日制の下で、各学校がゆとりの中で特色ある教育を展開し、生徒に豊かな人間性や基礎・基本を身に付け、個性を生かし、自ら学び自ら考える〔生きる力〕を培うことを基本的なねらいとして、次の(1)から(4)の方針に基づき行った。

 尚、改訂に当たっては、文部省において実施した「教育課程の実施状況に関する総合的調査研究(平成4年度から平成8年度)」の調査結果等から明らかになった次のような教育課程実施の現状を十分考慮した。

○計算の技能や文章を読みとる力などは比較的よく身に付いており、学習に対する関心や意欲は高いものの、一方で、表現力や論理的な思考力は、計算の技能や文章の読みとりなどに比べてやや弱いこと。

○我が国の生徒の数学科や理科の学力は国際的に見ても高い水準にあるが、これらの教科を好きな生徒は諸外国と比較すると少なく、また、一つの正答を求めることはできても多角的なものの見方や考え方が十分ではないこと。

○道徳教育については、道徳の時間が十分確保されていないこと、道徳の時間に興味・関心を持っている生徒の割合が学年が上がるに従って低下していること。


(1)豊かな人間性や社会性、国際社会に生きる日本人としての自覚を育成すること。

 ○生徒の調和のとれた豊かな人間性や社会性の育成を一層重視すること。

 ○国際社会の中で日本人としての自覚をもち主体的に生きていくための資質や能力の基礎を培うことを重視すること。

(2)自ら学び、自ら考える力を育成すること。

 ○多くの知識を教え込むことになりがちであった教育から生徒に自ら学び自ら考える力を育成することを重視した教育へ基調を転換すること。

(3)ゆとりある教育活動を展開する中で、基礎・基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を充実すること。

 ○完全学校週5日制を円滑に実施し、生涯学習の考え方を進めていくため、ゆとりある教育活動が展開される中で、生徒が基礎・基本をじっくり学習できるようにするとともに、興味・関心に応じた学習に主体的に取り組むことを重視すること。

(4)各学校が創意工夫を生かし特色ある教育、特色ある学校づくりをすすめること。

 ○生徒一人一人の個性を生かす教育を行うため、各学校が生徒や地域の実態等を十分踏まえ、創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開すること。


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