平成12年度福島県中学校新教育課程説明会要項-017/64page
理科
1 改訂の趣旨及び要点
(1)改訂の趣旨
1)改善の基本方針
ア 生徒が知的好奇心や探究心をもって、自然に親しみ、目的意識をもった観察、実験を行うことにより、科学的に調べる能力や態度を育てるとともに、科学的な見方や考え方を養うことができるようにする。
イ 自然体験や日常生活との関連を図った学習及び自然環境と人間とのかかわりなどの学習を一層重視するとともに、児童生徒がゆとりをもって観察、実験に取り組み、問題解決能力や多面的、総合的な見方を培うことを重視して内容の改善を図る。
2)改善の具体的事項
ア 1分野、2分野の枠組みを維持し、内容については、科学的思考力や問題解決能力の育成及び科学に関する基本的概念の形成を目指す。
イ 学年進行に応じて、直接的な体験・観察に基づく学習から、分析的、総合的なものの見方を育てる学習へ発展するよう改善した。
(2)改訂の要点
改訂に当たっての基本的な考え方
ア 目的意識をもって観察、実験を行うこと。
イ 自然を探究する能力や態度を育成すること。
ウ 日常生活と関連付けた理解を図ること。
エ 科学的な見方、考え方や自然に対する総合的なものの見方を育成すること。
1)目標の改善の要点
ア 教科の目標は、答申や小学校、高等学校理科の教科目標の一貫性を考慮し、「目的意識をもって観察、実験などを行い」とあるように、生徒自身が自らの課題意識をもって観察、実験を計画し実施するなど、観察、実験が主体的・意図的に行われることの重要性を示している。
イ 分野の目標……両分野とも(1)から(4)の4項目から成り立っている。
(ア)(1)は、自然の事物・現象に対する関心を高める中で問題を見いだし、意欲的に探究する活動を通して、課題解決の方法を習得させるとともに科学的に調べる態度を養うこと及び課題解決の過程を通して科学的思考力を育成することを述べている。
(イ)(2)及び(3)は、観察、実験技能の習熟を図るとともに、自然の事物・現象についての知識・理解を深め、表現力、科学的思考力を育成し、科学的な見方や考え方を養うことを述べている。
(ウ)(4)は、自然の事物・現象を調べる活動を通して、日常生活と関連付けて考察するとともに自然を総合的に見る態度の育成、自然環境の保全、生命の尊重、さらに総合的なものの見方を育成することの重要性を述べている。