平成12年度福島県小学校新教育課程説明会要項-029/64page
図画工作科
1 改訂の趣旨及び要点
(1)改訂の趣旨
小学校図画工作科については、児童が楽しく造形活動にかかわり、個性を生かして多様で創造的な活動をしていくために、その基礎となる感覚や感性、想像力、技能などの資質や能力を育てることを重視して、次のような改善を図る。
1)学校や児童の実態に応じて弾力的な指導が行われるようにするために、目標と内容を2学年まとめて示す。
2)「表現」の領域については、多様で創造的な表現を促す観点から、現在低学年と中学年において指導することとしている、材料などをもとにして楽しく造形活動を行う内容を、高学年でも指導することとする。
また、絵に表すことや立体に表すこと、つくりたいものをつくることの内容を一層関連付けたり一体的に扱えるようにする。
3)手などを十分に働かせ、材料や用具を選択し工夫してつくるなどして、造形感覚や工作などの創造的な技能、デザインの能力を高めるようにするため、工作に充てる授業時数を十分確保するようにする。
(2)改訂の要点
答申に示された改善の具体的事項に基づいて、次のような改善をした。
1)目標の改善の要点
目標は、次のような視点を重視して改善を図る。
ア 児童が、自らつくりだす喜びを味わえるよう、個性を生かした多様で創造的な活動を促すようにするとともに、造形的な創造活動の基礎的な能力を育成することを一層重視する。
2)内容の改善の要点
ア 内容の関連と2学年を見通した弾力的な指導
児童がゆとりをもち、一人一人が自分らしいよさや可能性を生かし、楽しく造形活動に取り組めるようにするために、学校や児童の実態に応じて弾力的な指導が行われるよう、内容を2学年まとめて示す。
個性を生かした多様で創造的な表現活動を促し、児童が、自分に適した表現方法などを選ぶことができるようにする観点から、絵や立体に表すこととつくりたいものをつくることを一層関連付けたり一体的に扱えるように内容をまとめて示し、材料の精選を図るようにする。また、材料をもとにした楽しい造形活動の内容を高学年においても指導するようにする。
イ 鑑賞の指導の充実
鑑賞については、児童の発達や地域の実態に応じて、すべての学年で独立して指導できるようにする。また、地域の美術館などを利用することを明示する。
ウ 工作の指導に充てる授業時数の確保
手などを十分に働かせる工作などの創造的な技能を高めるため、絵や立体に表す内容に充