平成12年度福島県小学校新教育課程説明会要項-035/64page
ア (1)は家庭生活と家族に関する内容、(2)(3)は衣生活、(4)(5)は食生活、(6)は住生活、(7)消費生活、(8)は全体に関わり(1)〜(7)を生かして家庭生活をよりよくするという家庭生活の工夫に関する内容で構成している。
イ (1)(2)(4)(6)では、「〜に関心を持って」と示している。自分と家族の衣食住などの生活に対する関心を高めるために、直接体験を通して意識し、その場に適した対応ができる能力を育成するとともに、学習の導入ばかりでなく、常に家庭生活の実際と学習の間を関連付けたり、確かめたりしながら学習を進めていくことも意図している。
ウ (3)(5)では、単なる技能の上達でなく、その技能を生かして家庭生活に役立てるように実践的に学習することを意図している。2学年にわたって、簡単な物から段階的に扱うことなどを考慮し、適切な題材設定をする必要がある。
エ (6)の課題選択は、問題解決的な学習を通して、課題の解決を図るという学び方を身に付けることができるように、内容選択の幅を広げている。家庭生活における課題を自ら見いだし、工夫したり改善したりする力となって発揮されていくことを期待している。
オ (8)は、(1)〜(7)の項目を総合的に扱い、主体的に学んでいく内容として位置付けている。
カ 教科の目標、学年の目標、内容及び指導計画の作成と内容の取扱いの関連を十分理解して学習指導を展開する必要がある。
3)各学年の内容
内容 改善の視点・内容の取扱い 1 家庭生活と家族 家庭生活に関心をもって家庭の仕事や家族との触れ合いができるようにする。(以下指導事項を略す。) ・自分や家族が家庭でどのように生活しているか関心を持って見つめ家庭生活をよりよくするために自ら考え実践することの楽しさを実感し、主体的に家族に協力しようとする態度を育てるようにすること
・家族構成や家族の就業状況等、児童を取り巻く環境に十分配慮しながら取り扱うこと2 衣服への関心 衣服に関心をもって日常着を着たり手入れしたりすることができるようにする。 ・日常着の着方として保健衛生上、生活活動上の着方を中心に取り上げ、社会生活上の着方は中学校で扱うこと
・手洗いを中心とし、中学校で洗剤の基礎的知識を扱うので、小学校では洗剤の量を扱う程度とし、働きについては深入りしないこと3 生活に役立つ物の製作 生活に役立つ物を製作して活用できるようにする。 ・児童や家族の生活が便利になったり楽しい雰囲気を作り出したり、家族との交流に役立ったりするものを製作し、活用することで生活が豊かになることに気付くとともに、作る楽しさや生活に活用する喜びを味わうこと
・児童の実態に応じて、段階を追って楽しく学習できるようにし、技能が十分身に付くように配慮すること4 食事への関心 日常の食事に関心をもって調和のよい食事のとり方が分かるようにする。 ・栄養的にバランスのよい食事をとることを中心に扱うこと
・栄養的特徴、体内での主な働きにより、食品を3つのグルー プに分けることができるようにすること
・食品の体内での主な働きを中心にし、細かな栄養素や食品成分表の数値は扱わないこと。五大栄養素、食品群、食品群別摂取量の目安は中学校で扱うこと
・食品の組み合わせに重点をおいて1食分の食事を考えること