第5次福島県長期総合教育計画 新世紀ふくしまの学び・2010 -004/094page

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に学びに取り組むという姿勢や、その結果として培われる子どもの真の学力というものを軽視しているのではないかとの指摘もあります。

ふくしまの学校を「教えられる」場としてだけではなく、主体的に学びに取り組むための「学び」の場として広く位置づけ、学びへの意欲の喚起、基礎・基本の定着、学びの成果の発揮などの様々な視点から、総合的にふくしまの子どもの学力向上を図ることが必要となっています。

[3] 子どもの人間性・社会性の育成

例えば、「ならぬことはならぬ」という会津藩校日新館の教えが大切にされてきたように、これまでも福島県は、子どもの教育について、人間性・社会性の育成という視点を重んじ、取り組んできた伝統があります。しかしながら、福島県においても、少子化、核家族化の進展などにより、若年層を中心に「自分さえよければよい」との風潮が強まる傾向にあり、併せて、子どものいじめや暴力、規範意識の欠如などが社会問題化しています。

ふくしまの子どもが自己の利益だけではなく、社会全体の利益を考えて21世紀を担うことができるよう、子どもの人間性・社会性の育成が必要となっています。

[4] 直接体験の機会づくり

福島県は、広大な県土や四季の彩りに恵まれた豊かで多様な自然を有しており、ふくしまの子どもは、都会では体験できないような様々な自然や事物との関わりを直接体験することができる環境にあります。しかしながら、高度情報化、都市化などの進展により、自然、事物、他者との関わりから遮断された仮想空問の中で生きる子どもが増え、直接体験の貧困化やコミュニケーション能力の欠如などが問題となっています。

ふくしまという地の利を活用し、子どもをはじめ広く県民が、自己の体験と照らし合わせながら、知識や技術を主体的に身につけていくことができるような環境づくりが必要となっています。


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