第5次福島県長期総合教育計画 新世紀ふくしまの学び・2010 -009/094page
[1] 人と共に
少子化、核家族化、情報化に伴う影の部分の表面化などが、他との関係の希薄化を招いているのではないかとの指摘がなされる中、子どもが、他との関わりの中で、コミュニケーション能力を育み、人間性や社会性を培うことが極めて重要な課題となっています。
このため、社会を構成する様々な人々の存在を認めて、共に生き、仲間との切瑳琢磨により自己を高めるという考えの下、「人と共に」を第一の視点として設定します。
この視点から、学校や地域社会などの生活共同体の中で目的を持って、一人ひとりが仲間と切瑳琢磨し、学ぶ意欲と基礎・基本を各段階で確実に身に付けるとともに、自律心、協調性、他人を思いやる心、感動する心などを培い、豊かな人間性を育み、社会性を育てる環境を整えます。その際、次代を担う子どもの育成には、県民総参加により取り組む姿勢を大切にします。また、障害の有無、男女の別などに関わりなく、世代を超えて共に学び共に生きていく人間を育むための環境づくりに努めます。
[2] 地域・自然と共に
完全学校週5日制が実施される中、学びは教室の授業だけで完結するものではないとの認識に立ち、子どもの生きた知識や技術、豊かな感性などを育むとともに、社会性や人間性を培うことができるよう、多様な生活体験等を主体的に行うことができる機会を増やすことが重要となっています。
このため、子どもが豊かな自然に触れ、家庭や地域の中で生き、県民が生涯にわたり学び、文化やスポーツに親しむことで生きがいを感じる環境づくりを進めるという考えの下、「地域・自然と共に」を第二の視点として設定します。
この視点から、家庭や地域で子どもを育てるため、地域の関係団体や家庭との連携を図り、美しい山と湖と海に恵まれたふくしまの自然などを活用して、地域や家庭の本来の教育力を発揮することができるよう支援します。また、県民が心豊かな質の高い生活を送れるよう、自由時間を活用して、生涯にわたって文化やスポーツに触れ、参加できる環境づくりに努めます。