第5次福島県長期総合教育計画 新世紀ふくしまの学び・2010 -088/094page
現状と課題「教えられる」から「学び」へ
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学校といえば子どもが知識や技術を「教えられる」だけの場であると考えられ、子どもが自ら積極的に学びに取り組むという姿勢や、その結果として培われる子どもの真の学力というものを軽視しているのではないかとの指摘もあります。
ふくしまの学校を「教えられる」場としてだけでなく、主体的に学びに取り組むための「学び」の場として広く位置づけ、学びへの意欲の喚起、基礎基本の定着、学びの成果の発揮などの様々な視点から、総合的にふくしまの子どもの学力向上を図ることが必要となっております。
県民の学びの環境づくり
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生涯学習社会の実現に向けて、その意識は一層高まりを見せ、地域レベルでの環境整備が進みつつある一方、県全体としては、県民の学びに関する情報が集約されておらず、学習施設間の相互連携も進んでいない状況にあります。
ふくしまの県民一人ひとりが持つ学びの意欲や高いポテンシャルが真に生かされ、県民全体が共に学び合う形での学びの環境づくりが必要となっています。
直接体験の機会づくり
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高度情報化、都市化などの進展により、自然、事物、他者との関わりから遮断された仮想空間の中で生きる子どもが増え、直接体験の貧困化やコミュニケーション能力の欠如などが問題となっています。
ふくしまという地の利を活用し、子どもをはじめ広く県民が、自己の体験と照らし合わせながら、知識や技術を主体的に身につけることができる環境づくりが必要となっています。
子どもの人間性・社会性の育成
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福島県においても、少子化、核家族化の進展などにより、若年層を中心に「自分さえよければよい」との風潮が強まる傾向にあり、併せて、子どものいじめや暴力、規範意識の欠如などが社会問題化しています。
ふくしまの子どもが自己の利益だけではなく、社会全体の利益を考えて21世紀を担うことができるよう、子どもの人間性・社会性の育成が必要となっています。