教育福島0011号(1976年(S51)06月)-034page

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わが市町村の社会教育活動

 

社会体育で明るい村を

伊南村教育委員会

 

一、はじめに

 

本村が体育を教育の柱にすえてから十年の歳月が過ぎた。近年、生活様式が飛躍的に進歩した反面、人間関係が薄らぎ、文明病が私達の生活をおびやかす問題が提起されるにいたった。「人間は、身体も心も健康でなければならない。この当然なことを、今、改めて考えさせられている。体育・スポーツに対する関心は、時代の要請と相まってわが伊南村でも年々高まってきており、住民も、体育の必要性を強く感じている。本村は、この要請に対応するため、本年度は厳しい財政下にもかかわらず、村民のための運動場を総工費一千二百万円で建設するはこびとなり今、準備が進められている。しかもこれは、地域のコミュニティスポーツの拠点施設として、開館間近な「村民会館」の敷地内に建設されることになっており、今後の発展が期待されている、今、伊南村は変わろうとしている。その背景を断片的ではあるが紹介してみたい。

 

(子供から大人まで 村民運動会)

(子供から大人まで 村民運動会)

 

二、新任先生と新聞

 

今春伊南村立学校に赴任されたA先生が、教育委員会に始めて見えられたとき、「この村は“体育”が盛んな村なそうですね。」と話されていた。A先生は、体育についてとりわけくわしいわけではないが、新聞で伊南村の体育を知っておられたという。自分が伊南村の教師と決まったとき、「伊南村の体育」が頭に浮かんだとのことである。更にA先生は「しかし駒止峠は険しいですね。頂上まで来て、この向こうに村があるのかと、心配でたまりませんでしたが、来てみて驚きました。道路も広いし、何となく明るい感じがしました。その上店に入ったら、店の人に今度こられた先生ですね、と言葉をかけられてびっくりしました。街並みもきれいで、ホットしました。」と話された。私達にとって伊南村は住みなれたふるさとであるが、A先生のように赴任されたばかりの先生に体育の村・明るい村の印象を持っていただけたことは、うれしいことである。森の石松ではないが、「すし」があったら差し上げたい気持ちである。A先生に、へき地の伊南村を体育でとらえ、明るい印象をもって安、心して赴任していただく結果となったのは、新聞に報道される過疎地におけるささやかな体育活動であった。この新聞の報道は、村民のかたがたにも反響をよび「新聞に君の名前も出ていたぞー。良くがんばったなー。」と肩をたたかれる場合もあるという。たたかれたかたは、また次回もと努力する。新聞の活字が更に次の活動の意欲をわかせる。マスメディアとして新聞の媒介が少なからず伊南村の社会体育を振興してくれることになる。記者さんありがとう。

 

(民謡踊りで体力づくり)

(民謡踊りで体力づくり)

 

三、小さいながらも楽しい我が家

 

ある議員のかたが、社会体育を語る

 

 

 


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