教育福島0012号(1976年(S51)07月)-046page
わが校のほこり
福島県立
安積高等学校
嫩草萠ゆる安積野に九十有余年の歴史と伝統をもって、後期中等教育の発展に努力してきた本校。教育の理念を全人教育におき、高い知性・豊かな情操・強い実践力を養い、社会のよき形成者を育てることに努めています。
四月、新入生の歓迎の一端として、同窓の先輩・教師・生徒が一体となっての交歓会。ここから血の通いあった学園生活がはじまります。全国的に脚光を浴びた、三年生のゼミ系クラブ活動の進め方。多感な青春の生きがいを部活動だけでなく、クラブ活動の中にもじゅうぶん生かそうとするねらいです。先輩と、教師と、そして良き友と人間的共感に結ばれて活動することをたいせつにして、実践の中で今後も改善を加えていくつもりです。
新緑の候からは、放課後数クラスずつ特別清掃作業を実施しています。広い緑豊かな学園の環境を、汗を流して自分たちの手で美しく保つ。勤労の中に、師弟の心の触れあいが生まれ、友情も育ちます。
県重要文化財の旧本館、新城松の碑朝河桜の碑など。先輩たちの足跡をしのぶ数々の記念碑もまた、有形・無形の薫陶を後輩に与えています。学問に対する限りない情熱。スポーツに打ち込んだ青春の日々の喜びや悲しみ。これらを時にホームルームの時間に、時に小冊子として語り伝えていくもの、たいせつなことだと思っています。
千四百余名の熱気あふれる大合唱(交歓会)
先輩の研学の遺徳をしのぶ思索の森(新城松碑)
教師もここでは,ともに考えあうメンバーの一人(ゼミクラブ)
師弟ともども環境美化は自分たちの手で(特別清掃)