教育福島0015号(1976年(S51)10月)-036page

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統計に見る福島の教育

 

教職員の構成について

−−昭和49年度学校教員統計調査の結果から−−

 

この調査は、文部省が指定統計として三年ごとに実施しているもので、昭和四十九年度は実施年に当たり、十月一日現在(一部昭和四十八年度間で調査したもの)で調査したものである。

本県分の調査結果については、すでに報告書を刊行し公表したので広く活用されているものと思われるが、本号では、昭和五十年七月文部省が速報として中間公表した「教員の年齢構成」を主に「本県」と「全国平均」との比較を試みたものである。

 

一、年齢構成比較

 

教員の年齢構成を学校種別(小学校中学校、高等学校=いずれも「公立」)、男女別にみると図1、1)〜3)に示すとおりである。

▽小学校では、二十九歳以下が男女とも全国平均を大きく下回っているが、三十歳から四十九歳以下では、全国平均を上回り、なかでも四十歳代が高い割合を占めている。男女平均でみても、四十五歳から四十九歳までの年齢層が最も高い割合を示している。更に、本県分について前回調査の昭和四十六年度と比較してみると、最高割合を示した年齢層が四十歳から四十四歳までの層であったものが、四十五歳から四十九歳までの層に変化している。

▽中学校でも小学校とほぼ同様の傾向で、二十九歳以下の構成が全国平均をかなり下回り、三十歳から四十九歳までの層(三十代・四十代)は全国平均を上回る構成となっている。

中学校では、男女平均をみると四十歳から四十四歳までの層が最も高い割合で占められ、小学校よりやや年齢が若いことを物語っている。また前回調査結果のそれと比較すると、最高の割合を占めた年齢層が三十五歳から三十九歳までであったものが、四十歳から四十四歳までの層に変化してきており小・中学校ともに教員高齢化の傾向を示している。

▽高等学校では、全国平均と比較すると、小・中学校にみられるような格差はみられないが、傾向としては、小・中学校と同様男女とも二十九歳以下では全国平均を下回り、三十歳代、四十歳代では、三十代後半と四十代前半の女子を除き全国平均を上回っている。

 

二、平均年齢

 

これら教員の平均年齢を、ここでも学校種別並びに職名別に全国平均と比較してみると、表1.に示すとおりである。▽まず小学校では、全国平均が全体で三十九・九歳であるのに対し、本県平均では四十二・二歳となり二・三歳高くなっている。▽中学校では、全国平均三十九・六歳に対し、本県平均は四十・六歳となり一・○歳高くなっている。▽また高等学校(公立)では小中学校の高い平均年齢とは対照的に本県平均が全国平均より○・五歳低い三十九・六歳となっている。

 

三、東北各県及び主要都府県別、教員の年齢構成と平均年齢の比較

 

公立の小中学校について、教員の年齢構成と平均年齢を東北各県及び主要都府県別に示すと、表2のとおりである。この表にみられるように、本県と東北各県はほぼ同様の傾向のなかにあり、教員の年齢構成では、東北全県二十九歳以下で全国平均に遠く及ばず、三十歳から四十九歳までは全国平均をかなり高い割合で上回っており、いずれも高齢化の推進的役割を果たしている。この東北各県とは対照的に、過密都市をもついわゆる太平洋ベルト地帯では、教員の年齢構成も二十九歳以下で、全国平均を上回る三〇%〜

 

 

 


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