教育福島0015号(1976年(S51)10月)-035page

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二、スポーツヘの参加の推進

 

(1) スポーツ教室

教室開設のねらいを、市民各層にスポーツの機会を提供し、実践への動機づけを図り、教室終了後のクラブ化という点に重点をおいて開設している。

小中学生を対象にする以外は、市の施設を会場に、スポーツ協会員・体育指導委員などを指導者として、一回二時間十回コースで開設している。(上表)

実施の成果としては、継続的に実施しているテニス教室の修了生により、百名を超える会員を持つママさんテニスクラブが誕生し、毎週火・金曜日を練習日にあて活動している。

また、今年度実施の婦人卓球教室生もクラブを結成し、関船体育館で週一度汗を流しているなど、自主的クラブ誕生の芽生えとなっている。

今後の課題としては、

1) 市民の多様な欲求を満たすために活用できる指導者の不足

2) 参加者が女性中心になりがち

3) 市の施設中心であるため、参加者の地域的かたより

などの点を考慮し、各地域の公民館体育協会を中心とした、成人男子・勤労青少年をも含めた、幅広い教室の開設をめざしたい。

(2) スポーツ行事の実施

社会生活の向上により、余暇の利用が叫ばれているが、スポーツに関しては見るスポーツが中心であったと思われる。これを自らが参加し、楽しむ方向に進めるのが社会体育であり、市民の福祉につながるという観点から次のような行事を市教育委員会で計画し、実施している。

1) 市民体育祭

2) 壮年ソフトボール・家庭バレーボール大会

3) 市民種目別大会

4) いわき市スポーツ大会

 

ア、市民体育祭

地域ごとの体育・スポーツの振興及びレクリエーションの普及をねらいとして、二十二地区で実施している。

公民館・地区体育協会・体育指導委員を中心に運営され、市民皆スポーツの中核となっている。

イ、壮年ソフトボール・家庭バレーボール大会

県総合体育大会の一環として行われているが、市内十三地区で予選会を実施し、今年度の予選参加チームは、ソフト・バレーをあわせて百チームを越えている。毎年九月運動公園で実施される中央大会は、家族ぐるみの応援でにぎやかである。

この大会を契機として、婦人のバレー熱は高まり、各チームのリーダーを中心に家庭婦人バレーボール連盟が結成された。

ウ、市民種目別大会

競技団体登録選手以外の愛好者、及び職場グループを参加対象に、陸上・野球など十三種目にわたり実施し、スポーツ人口の増大をねらっている。

このような行事に、更に多くの市民が参加し、スポーツに親しみを持ち、与えられた行事でなく、自主的に造られた行事にまで高めていくことが、今後の課題である。

 

おわりに

 

市民のスポーツヘの参加の拡大を願いながら計画し実践しているが、広い地域と多くの人口を持ついわき市にとって、社会体育振興には多くの課題をかかえている。しかし、それらを一つずつ解決して、体育の振興ひいては市民生活の向上に努めたい。

 

スポーツ教室

関船体育館の婦人卓球教室

 

関船体育館の婦人卓球教室

草野地区体育祭

 

草野地区体育祭

草野地区体育祭

 

 

 


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