教育福島0019号(1977年(S52)02月)-008page
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起し、読書の喜びや感動を得させる手立てをくふうする。
三、作文の指導を計画的に行い文章表現力の向上を図る。
(一) 作文の指導計画を整備し、指導時数を確保する。その際、学年の発達に即し、作文指導の目標や内容を的確に押さえ、系統性のある指導計画とする。
(二) 実際に文章を書く機会を多くするとともに、「読むこと」や「ことばのきまり」の指導などとの関連を考慮して、一人一人の能力に留意しながら文章表現力の向上を図るようにする。
四、書写の指導を計画的に行い文字に対する意識を深め、正しく整えて速く書く能力や態度を身につけさせるよう努力する。
(一) 書写の指導時数を確保し、国語科書写の性格を正しくとらえ、指導計画を検討する。
(二)文字指導や作文指導など他領域との関連を考慮して、書写学習の成果が生徒の日常生活の中でも生かされるよう指導の内容や方法をくふうする。
五、言葉の機能と感覚をみがき言葉をたいせつにする態度を育てる。
(一) 読むこと、書くこと、聞くこと、話すことの具体的な言語活動を通して、理解と表現に役立つ「ことばのきまり」を身につけさせるよう、それぞれの領域の指導事項との関連を押さえ効果的に指導する。
(二) 学校における言語環境を整え、学校生活の全体をとおして、国語の能力を身につけさせるようくふうする。
六、教材内容の研究を深めるとともに、効果的な指導法について研究する。
(一) 指導のねらいを明確にし、指導すべき内容を重点的にとらえ、ゆとりのある指導過程を組織し、生徒の積極的な学習態度を育成するようにする。
(二) 国語科の指導内容は、指導事項と教材と活動とによって具体化される。
したがって、指導事項を中心にすえて教科書教材を検討する教材研究を深めるよう努力する。
(三) 授業では、生徒の興味や問題意識を大事にし、集団の課題意識にまで高めていくようにする。
更に、個人思考と集団思考によって思考を深め、練り上げていく学習方法を身につけさせ、人間形成につながる思考力や心情を育てる指導を重視する。
高等学校
高等学校においては、生活に必要な国語の能力を完全に身につけさせるため、中学校の学習の基礎の上にたち、各科目、各領域の関連を図るとともに、その取り扱いをくふうすることが必要である。このため、次の事項に留意して指導することが望まれる。
一、国語科における基礎的な能力を身につけさせるよう努力する。
(一) 漢字力、語い力の指導の徹底を図るため、生徒の実態をは握し、そのうえでの指導のくふうをする。
必要によっては、教科書教材での指導にとどまらず、漢字指導計画を立案し、有効な教材を用意し、指導法をくふうする。
(二) 日常の学習に辞書をじゅうぶん活用させ、ことばをたいせつにする習慣、態度の形成に努力する。
(三) 的確に話すことに加えて、正確に聞きとる能力を育成するとともに、相手を尊重して、「話し、聞く」習慣、態度の形成にいっそう努力する。
二、文章の正しい解釈、豊かな鑑賞の能力を身につけさせるよう努力する。
(一) 教材を深く見極めたうえで、個々の教材にふさわしい指導事項を選定し、重点のおき方、扱い方をくふうする。
(二) 教材の質によって、それを概念的におさえ、理知的に処理する学習と感覚を通して知る学習、あるいは、細部を精細に読みとる学習と全体を概括的に掌握する学習を有機的、効果的に組織して指導する。
(三) 進んで読書する習慣を形成するため、当面、教科書教材と関連した適切な読書指導を組織し指導する。
(四) 特に、古典の取り扱いにおいては知識伝達に終始しがちな指導のあり方に検討を加えるとともに、生徒が自発的、意欲的に学習する面での指導のあり方をくふうする。
三、正しい文章、豊かな文章を表現する能力を身につけさせるよう努力する。
(一) 段階的、系統的な作文の指導計画を作成し、その指導に当たっては、指導目標との関連や、作品の実態によって、その評価や処理についてくふうする。
(二) 読む指導の中に書く指導をじゅうぶん取り入れ、表現に必要な、適切にして豊かな語いを身につけさせるようくふうする。
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