教育福島0019号(1977年(S52)02月)-009page
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四、教材内容の研究を深めるとともに、効果的な指導法について研究する。
(一) 教材の的確な、深い読みとりに努めるとともに、その教材を、実際の授業場面でどのように取り扱うかという面での研究を重視する。
(二) 教材の取り扱いにおいて、技能指導、価値指導の一方に偏することなく、その有機的な関連を図る面でくふうする。
(三) ある教材を取り扱うに当たり、それへの生徒の興味、関心を喚起したり、それを理解していくために必要な既習事項や、生活体験の想起などの準備過程をくふうする。
(四) 一時間の授業展開の中に、読む・書く・話す・聞くの活動を適切に位置づけるとともに、それぞれの活動に多様な授業形態を取り入れながらそれらを有機的に組織する。
(五) 一人一人の生徒の興味や、問題意識をたいせつにし、それを全体の中に正しく位置づけるとともに、生徒の意欲をかきたてる豊富な助言、評価の面でくふうする。
(六) 国語による教科という特性をじゅうぶん考慮しながら、そこでの視聴覚教材の有効な活用を、積極的に図る。
(七) 国語による教科という特性を考慮して、教育話法について深く認識し、その熟達に努力する。
社 会
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小学校
社会科は、社会生活を正しく理解させ、社会の一員としての公民的資質の基礎を養うことを目標としている。
この目標を達成するためには、指導内容の重点の置き方をくふうした指導計画の改善に努めるとともに、基礎的知識を身につけ、能力を高めるための学習指導がいっそう充実するよう、次の事項について努力することが望まれる。
一、地域や児童の実態に即応した指導計画の改善充実に努める。
(一) 広地域指導計画の中で自校化を図らなければならない単元を明確に押さえ、児童が興味、関心を持って学習できる指導計画を作成する。自校化の視点としては、
(1) 指導目標から見て地域の社会事象の教材化を図る。
(2) 児童の既有経験をは握する。
(3) 指導時数に応じて、教材の分量と配列を適正なものにする。
(4) 指導に必要な資科を選択する。
(二) 学年の目標や内容を的確にとらえて、指導計画を作成する。
(1) 低学年においては、特に、道徳特別活動との関連を考慮し、指導の重点の置き方をくふうする。
(2) 中学年においては、当該市町村及び福島県を学習対象とする指導計画を充実する。
(3) 高学年においては、中学校との関連を押さえ、地理的、歴史的能力の基礎が養われるよう指導の重点を明確に押さえた指導計画を作成する。
二、社会事象の持つ意味を的確には握するための教材研究を深め授業の充実に努める。
(一)単元の目標や指導内容を的確には握し、教材を精選する。
(二) 教材の持つ基本的なしくみを正しくとらえることによって、社会事象の持つ意味や本質を的確には握する。
(三) 低学年においては、身近な事物や環境を観察したり、調査したりする活動を多く与えることによって社会事象の持つ意味がは握されるようにする。
(四) 中学年においては、地域の社会事象を中、心とした教材構成に努め、地図、統計、写真、グラフなどの資料を効果的に活用することによって、地理的、歴史的な見方、考え方の基礎がいっそう身につくようにする。
(五) 高学年における、産業学習、歴史学習など広い範囲にわたる単元については、網羅的な指導にならないよう、特に教材の精選、指導の重点化に努め、基礎的、基本的事項の定着が図られるようにする。
三、児童の問題解決能力を伸ばし、基礎的能力を高める指導をいっそう充実する。
(一) 児童が強い問題意識に支えられて意欲的に学習に取り組み、多様な学習活動をとおして、学習の楽しさや喜びを見いだすことができるような指導法をくふうする。
(二) 問題解決のための手順・方法を児童の発達段階に応じて指導し、児童自らが見通しを持って自主的・自発的に学習を進めることができるようにする。
(三) 教えること、考えさせることを明確にし、学習段階に即する教材の配列をくふうする。
(四) 教科書や地図帳、各種の資料を、目的に応じて指導過程の中に適切に位置づけ、問題を実証的に追求する能力や態度を育てるように努める。
(五) 学年で育成しなければならない基礎的能力を明確におさえ、探求的過程をとおして能力形成を図る指導を進める。
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