教育福島0019号(1977年(S52)02月)-012page

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標を設定したり、児童自身が学習の成果を正しく評価し、積極的に取り組むことができるような学習指導をくふうする。

(四) 学習資料の提示や教育機器の活用をくふうし、興味・関心を高める。

 

中学校

 

数学の基礎的な知識、技能をじゅうぶんに身につけさせ、それらを的確かつ能率的に活用し、「数学的な考え方」の育成が図られるよう、次の点について努力する。

 

一、数学の指導体系や各領域の関連をじゅうぶんに考慮し、ゆとりのある指導計画に改善する。

 

(一) 生徒の能力・適性等を的確には握し、生徒が学習しやすいよう計画の改善に努める。

(二) 数学の指導体系や各領域のねらい、内容を的確には握し、取り扱いの程度軽重、内容の相互関連をよく考え、時間に余裕を持たせた計画に改善する。

(三) 数量や図形に関する基礎的な概念の理解と基礎的な技能の習熟に重点を置いて計画を改善する。

 

二、個々の内容のねらいや取り扱いの程度を明確にとらえ、指導内容の統合及び重点化を図り、教材を精選して指導効果をあげる。

 

(一) 数学の目標、学年の目標、単元の目標を明確に押さえ、指導内容を重点化するとともに、指導内容がどう発展していくものなのかを的確には握し、それに合わせて教材を配列する。

(二) 集合に関する内容は、他の領域の内容に関連し、統一を与えるものであることに留意し、学年を追って、場面を変えながら理解を深めるように指導する。

(三) 関数の指導については、各学年の指導の要点をは握するとともに、表・グラフ等を通して、その特徴を具体的に調べさせるなどして理解を深めるように指導する。

(四) 確率・統計の指導については、その内容を単に形式的に扱うことを避け、生活の場から適切な資料を選びそれを活用して指導する。

 

三、基礎的な知識・技能、特に計算力を高め、 「数学的な考え方」を伸ばす指導をいっそう充実する。

 

(一) 基礎知識の理解や基礎計算については、じゅうぶんに練習させ、定着を図るように指導する。

(二) 既有の経験や知識を新しく学習しようとするものに適用、発展させて考えることができるようにする。

(三) 生徒自身が具体的な事象の中から数学的な問題を発見し、系統化を図るような指導をする。

(四) 具体的な事象を基に、理想化したり、抽象化したりして考察処理する過程を重視して指導する。

(五) 物事を推論する場合、明確な理由を踏まえて、筋の通った考え方や説明ができることを重視して指導する。

(六) 物事を固定的、確定的なものと考えず、絶えず、新たなものに創造し発展させようとする考え方を重視して指導する。

 

四、生徒がわかりやすい学習指導に改善し、学習意欲を高める。

 

(一) 生徒自身が発見的、創造的に学びとることができる学習のしかたを指導する。

(二) 新しく考え出した事項を、より高次でより広い観点から統合して見るような指導のあり方を研究する。

(三) 個人思想と集団思考の関係を配慮し、生徒みずからが問題解決の喜びを味わうことができる学習指導をくふうする。

(四) 生徒の能力の段階に応じた学習目標を設定したり、生徒自身が学習の成果を正しく評価し、積極的に取り組むことができるような学習指導をくふうする。

(五) 学習資料の提示や教育機器の活用をくふうし、数学に対する興味・関心を高める。

 

高等学校

 

指導上の留意点の多くは小学校・中学校と共通するが、高等学校として求められる独自の留意点も少なくない。

 

一、生徒の実態に即した指導体系と指導計画を作り上げる。

 

(一) 生徒の学習効果を高める過程を重視しながら、学問としての構造を背景とした内容の系統を考え、それらの適切な調和を図るようにする。

(二) 集合・論理・写像など全領域にわたってスパイラルに指導を積み重ね学習効果をあげてゆく教材と、集約して集中的に指導して学習効果をあげる教材の、指導上の区分を明らかにして指導体系の効果的構成を図るようにする。

 

二、生徒の実態に即し、数学科の適切な科目を選択させる。

 

(一) 生徒の能力・適性・進路に見合った科目を履修させ、ゆとりのある効果的な学習をさせるようにする。

(二) 適切な教科書を採択し、内容の精選などその使用法をじゅうぶん研究する。

 

三、学習指導の改善を図り、学習意欲を高めるとともに、学

 

 

 


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