教育福島0019号(1977年(S52)02月)-031page

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のとなっていない。 「人間として望ましい生き方を自覚させ、将来の生活において、自己を実現する能力を育てる」(現行学習指導要領)という目標を確認し、一部の担当者に任せるのではなしに、全校的な協力指導体制を確立する。

 

二、高等学校入学時の適応指導から、卒業生の追指導に至る生徒の学習段階に応じた進路指導の充実と改善に努める。

 

高校生活への適応に始まり、自己理解、価値観形成、そして進路設計に及ぶ過程について、各学年ごとの計画を立て、進路指導部との連携を深めながら、ホームルームにおける指導の充実と改善に努める。

 

三、生徒一人一人の可能性を発見し伸ばしてやる観点から、面接相談・情報提示・啓発的経験等の場面を多面的に活用する。

 

高学歴化傾向の中で、進路意識の形成や分化が遅れがちであるが、生徒自らが「なりたい」 「やりたい」という意識を高めるための“立志の教育”を強化する必要がある。そのため、個々の生徒(保護者を含む)との相談をたいせつにし、進路にかかわる情報を豊かにし、経験を深めるための指導を拡充する。

 

へき地教育

な課題となる。特に次の事項に重点を置き、指導の質的向上を図る必要がある。

 

へき地の学校の指導は、平地の学校と基本的に変わるものではない。しかし、へき地、過疎地域の児童生徒には共通の特性があり、また、学級編別にあっても少人数学級か複式学級で構成されている場合が多い。そこで、これらの特質をよくは握し、その特質を生かした指導が重要な課題となる。特に次の事項に重点を置き、指導の質的向上を図る必要がある。

 

一、少人数学級の特質を生かした指導法の改善に努める。

 

(一) 主体的に学び取る力を育てるための指導過程をくふうする。

(1) 児童生徒の知識、理解の偏りに対処できる指導過程に改善する。

(2) 学習の中心課題をは握させ、意欲的・自主的に課題解決に当たらせるよう配慮する。

(3) 自己評価の機会を設け「ここまでできた」 「もっと先のことをできるようにしたい」等、自己の能力開発に立ち向かわせる。

(二) 一人一人を生かし、よりよい人間関係を育成するための学習形態のくふうをする。

(1) 学習の内容に応じ、個別、小集団、学級集団、学校集団等の適用を図る。

(2) 小集団、学級集団の助力、合力の機能を活用し、児童生徒に発表力をつけさせるよう努める。

(3) 積極性や社会性を育てるために全校集会活動等を学習の場としての活用を図る。

(4) 個別学習の機会を多くし、思考の練り上げや練習等に力を入れた指導をくふうする。

(三) 学習の効率を高める資料の適切な提示や活用のあり方をくふうする。

(1) 適切な資料の収集を図る。

(2) いつ、どこで、どのように資料を提示し、あるいは活用させるかを明確に位置づけて活用を図る。

(四) 校内の協力体制を確立し、教科や特別活動等の指導方法をくふうする。

(1) 分科担任制やチームティーチングの長所などを配慮する。

(2) 教師の特性を生かし、楽しい、学校・学級経営をくふうする。

 

二、複式学級学習指導計画の改善を図り、授業の充実に努める。

 

(一) 複式学級学習指導計画の整備充実を図る。

(1) 複式学級学習指導計画例(県教育委員会編)を参考にして、相互に研修を深め自校の指導計画を充実する。

◆国語・社会・算数・理科・音楽・図画工作・体育・特別活動が刊行されている。

(2) 単式学級と複式学級を合わせ持つ学校及び極少人数学級を持つ学校における指導計画の整備充実を図る。

(二) 複式用教科書(算数・理科・家庭)を積極的に活用し、同単元指導による学習効果のあがるようくふうする。

(三) 自学自習の学習を意図した指導過程をくふうする。

(1) 直接指導では主体的な学習を成立させるための指導を重視する。

(2) 間接指導の学習が主体的になされ、直接指導の単なる練習にならぬよう指導にくふうを加える。

(3) 間接指導における学習資料の活用に積極的なくふうをする。

○ ワークシート、学習指示プリント、ドリルカード、学習の手引き、指導内容の振り分け及び位置づけ等を合わせて検討する。

(四) 複式学級における学級の特質を押さえた実践的活動を進めるようくふうする。

(1) 表現力を高めるため、読解力、作文力の育成を学校・学級経営全体で配慮する。

(2) 固定化された人間関係を打破しよき協力者、よきリーダーのチャ

 

 

 


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