教育福島0023号(1977年(S52)08月)-033page

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た。また三年生の参加者がないのは退校時間にずれがあったためである。

(2) 母親の参加については、園児の母親だけ同伴を原則とし、児童の母親に対しては、児童そのものの参加を親に規制されることを懸念し、参加自由とした。そのため、母親の参加は各グループとも、毎回四・五名と少なかった。

(3) 図書の貸し出し冊数(表2)は、一回に一人平均約四冊であった。子供は本が大好きであり、よい本とよい条件を与えれば本を読むということを示している。

(4) グループ活動としては、図書に関するスライド、紙しばい、お話、指人形劇、ペーパークラフト、ゲームなどを毎回二、三組み合わせて行いその他、行事として、お正月のつどい、子供劇場の公演、指人形つくり講演会を実施した。

子供たちは、このようなものを見聞することが好きである反面、それ以上に自ら参加することを求め、また創作活動に大きなよろこびと関心をもっているようである。

(5) 図書購入冊数 千九百五十三冊

(6) 経費

諸謝金 三十二万九千円

旅費 七千円

消耗品費 二万七千円

会議費 一万七千円

図書・教具購入費 百三十四万三千円

計 百七十二万三千円

(うち国庫補助金 七十七万円)

 

六、課題と今後の方向

(1) 母と子がいっしょになって集団活動を行うということは、至難である。

しかし、この一年間の活動によって、両親の、子供の本と読書に対する認識が深まってきたことは事実である。

今後は、母親の生活実態調査などを行い、参加のできる条件整備を図りたい。

(2) この事業で行う読書活動は、子供の本をとおして、母と子の連帯を強めることを目的としているので、貸し出し図書は子供の本ばかりである。

しかし、母親そのものに読書習慣をつけさせることがたいせつであるから、今後は母親向きの図書も合わせて貸し出しするようにしたい。

 

グループ活動についての話をきく

 

グループ活動についての話をきく

 

グループによる読書活動

 

グループによる読書活動

 

ペーパークラフトにはげむ子供たち

 

ペーパークラフトにはげむ子供たち

 

(3) 活動の対象上限である小学校三年生が進級したのち、これらの児童をどのように組織し、活動させるかは大きな課題である。

そのためには、地区のボランティア活動を期待するほか道はないのであろうか。

(4) 一学校区だけ、場所と人と理解の関係から、この活動ができないでいる。時間をかけて問題解決に当たりたい。

 

七、まとめ

子供はおう盛な読書欲と創作意欲をもっており、たくさんの良書を、良い条件のもとに与えるとともに、創造性を伸長させるため、この公民館活動を積極的に推進していきたい。

 

表1 園児・児童の参加者数 ( )は対象者数

 

区分 園児 1学年 2学年 3学年 計

グループ名

小坂 6(25) 22(23) 20(20) 16(20) 64(88)

石母田 4(12) 4(7) 4(10) 4(11) 13(40)

森江野 27(38) 26(29) 28(32) 39(40) 120(139)

大枝 6(13) 6(8) 3(5) 0(6) 15(32)

計 43(88) (58)67 55(67) 56(77) 212(299)

 

表2 図書の貸し出し冊数

 

区分 1回平均 年間

貸出者数 貸出冊数 1人当たり貸出冊数 貸出者数 貸出冊数 1人平均貸出冊数

グループ名

小坂 54 236 4.4 648 2,829 44

石母田 8 42 5.2 97 508 39

森江野 75 250 3.3 900 3,001 25

大枝 16 69 4.3 192 822 55

計 153 597 3.9 1,837 7,160 34

 

昭和51年度は,各グループとも12回貸し出し

 

 

 


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