教育福島0026号(1977年(S52)11月)-012page

六、盲、聾及び養護学校施設の整備

　

特殊教育諸学校と総称されるこれらの学校(表10)も、他の普通学校と同様に着々と整備がはかられている。

ここに就学する児童生徒は、心身になんらかの障害を有しているもので、近年その障害も重度化、多様化してきており、障害に応じた教育ができる機能をもつ学校施設として、その充実をはかることが課題となっている。

特に、昭和五十四年四月一日から養護学校の義務制が実施されるので、各都道府県では、養護学校の設置が急務となっている。

本県においては、昭和五十一年度に養護学校の分室として二校(病弱と肢(し)体不自由)を病院内に設置したのを始め、本年度は、精薄養護学校の分校を一校開校した。また、来年度開校予定の精薄養護学校二校の教室を現在建築中であるなど、五十四年の養護学校義務制に備えて準備を進めている。

(1)盲学校

盲学校の本校は、福島市にあり、同じ校舎に小学部、中学部、高等部(専攻科も含む)が設置されている。

寄宿舎のほかに、盲ろうあ児施設の県光風学園が隣接されている。

建物の構造は、校舎及び寄宿舎の大部分が鉄筋造で整備されている。

屋内運動場は、鉄骨造で、併置されている聾(ろう)学校福島分校と共用している。

屋外運動場は、盲と聾学校で共用している。

盲分校は、郡山市、会津若松市、いわき市にあり、それぞれ聾学校校舎と併置され、学部は小学部のみが設置されている。

校舎は、平分校が木造でその他の分校は鉄筋造となっている。

寄宿舎は使用していないが、県光風学園がそれぞれの本、分校に隣接されている。

屋内運動場及び屋外運動場は、併置されている聾本、分校のものを共用している。

近年全盲の児童生徒が減少して、弱視者の割合が多いので、特に視力保持のために教室内の照明条件をよくする必要があろう。

年々児童生徒の減少で孤立化の傾向にあり、集団学習が困難などの点が危ぐされているので、教育環境の条件整備を早急にはかる必要があろう。

(2)聾学校

聾学校の本校は、郡山市にあり、同じ校舎に幼稚部、小学部、中学部、高等部(専攻科はない)が設置されている。寄宿舎のほかに、盲学校と同じ県光風学園が隣接されている。

校舎と県光風学園は、どちらも新築されたもので特殊教育諸学校の中では最も整備された環境といえよう。

屋内運動場は、鉄骨造でじゅうぶんな広さがある。

　

表9　学科群別充足状況調べ

昭和51年度末現在

学科群学科群数施設設備

基準面積　　
(A) 充実面積
　　(B) 充実率
(B/A) 基準金額
　　(A') 充実金額
　　(B') 充実率
(B'/A')

1.農業 14 　　　m²
161,990 　　　m²
42,877 　　%
26.5 　　　　千円
1,846,149 　　　千円
556,271 　　%
30.1

2.食品製造 4 9,471 3,354 35.4 273,545 101,126 37.0

3.林業 2 5,034 2,361 46.9 113,098 46,644 41.2

4.造園　　　　　　　

5.機械 12 37,499 20,226 53.9 2,439,810 964,861 39.5

6.自動車・船舶 1 2,546 620 24.4 83,609 25,406 30.4

7.金属工業 1 2,660 1,542 58.0 92,832 41,778 45.0

8.電気・電子 11 25,070 13,148 52.4 1,866,125 726,529 38.9

9.情報 4 4,140 1,997 48.2 465,552 248,091 53.3

10.工業計測　　　　　　　

11.建築 4 7,940 3,512 44.2 324,444 87,001 26.8

12.設備工業 0 0 0 0 0 0 0

13.土木 6 9,972 4,997 50.1 514,020 194,472 37.8

14.化学工業 7 14,768 6,649 45.0 823,958 242,668 29.5

15.窯業 2 5,323 1,683 31.6 132,847 38,819 29.2

16.繊維 2 4,192 2,670 63.7 213,597 113,296 53.0

17.インテリア 1 2,403 1,542 64.2 69,835 27,180 38.9

18.デザイン 1 2,204 1,135 51.5 54,035 16,950 31.4

19.商業 15 35,412 10,548 29.8 1,165,548 248,454 21.3

20.漁業 1 1,530 700 45.8 114,273 15,500 13.6

21.栽培漁業 0 0 0 0 0 0 0

22.家庭 21 31,995 11,480 35.9 846,039 151,882 18.0

23.看護　　　　　　　

計 109 364,149 131,041 36.0 11,439,316 3,846,928 33.6

※　学科群　実験実習に要する施設，設備が比較的類似する学科及びこれに準ずる学科を一括したもの

例　農業…農業科，園芸科，畜産科，蚕業科及びこれらに準ずる学科

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学科群	学科群数	施設			設備
学科群	学科群数	基準面積　　 (A)	充実面積　　(B)	充実率 (B/A)	基準金額　　(A')	充実金額　　(B')	充実率 (B'/A')
1.農業	14	m² 161,990	m² 42,877	% 26.5	千円 1,846,149	千円 556,271	% 30.1
2.食品製造	4	9,471	3,354	35.4	273,545	101,126	37.0
3.林業	2	5,034	2,361	46.9	113,098	46,644	41.2
4.造園
5.機械	12	37,499	20,226	53.9	2,439,810	964,861	39.5
6.自動車・船舶	1	2,546	620	24.4	83,609	25,406	30.4
7.金属工業	1	2,660	1,542	58.0	92,832	41,778	45.0
8.電気・電子	11	25,070	13,148	52.4	1,866,125	726,529	38.9
9.情報	4	4,140	1,997	48.2	465,552	248,091	53.3
10.工業計測
11.建築	4	7,940	3,512	44.2	324,444	87,001	26.8
12.設備工業	0	0	0	0	0	0	0
13.土木	6	9,972	4,997	50.1	514,020	194,472	37.8
14.化学工業	7	14,768	6,649	45.0	823,958	242,668	29.5
15.窯業	2	5,323	1,683	31.6	132,847	38,819	29.2
16.繊維	2	4,192	2,670	63.7	213,597	113,296	53.0
17.インテリア	1	2,403	1,542	64.2	69,835	27,180	38.9
18.デザイン	1	2,204	1,135	51.5	54,035	16,950	31.4
19.商業	15	35,412	10,548	29.8	1,165,548	248,454	21.3
20.漁業	1	1,530	700	45.8	114,273	15,500	13.6
21.栽培漁業	0	0	0	0	0	0	0
22.家庭	21	31,995	11,480	35.9	846,039	151,882	18.0
23.看護
計	109	364,149	131,041	36.0	11,439,316	3,846,928	33.6