教育福島0028号(1978年(S53)01月)-033page
就職希望者が五〇・〇%
(四八・九%)とそれぞれ前年度に比べて一・一%ずつ増加しているのに対して、大学進学希望者が、三七・〇%
(三九・六%)と二・六%も減少しているのが大きな特徴である。このことは、後出の表3にみるように、男女別、学科別にみてもほぼ共通した傾向として読みとることができる。
◇ 男女別、学科別の特性
普通科と理数科をひとつの分野としてとらえ、農業、水産、工業、商業、家庭のいわゆる職業学科と対比させて希望人数の多い順から、各項目を配列したものが表2である。学科分野ごとの特性、男女別による特性を読みとることができよう。
◇ 進学希望率の推移
大学進学及び各種学校進学の希望状況について、最近四か年の推移をパーセントで示したものが表3である。この期間で見る限り、大学進学希望の漸減傾向、各種学校進学希望の漸増傾向を指摘できる。特に、四か年を通じて大学進学希望率が着実に減少してきた学科として、工業科男子と商業科男子があり、各種学校進学率が着実に増加してきた学科として、普通科女子と商業科女子がある。逆に、家庭科のように大学進学希望者が年ごとに漸増している学科もある。
◇ 終わりに
この調査の対象となった高校生が生をうけたのは、まさに高度経済成長期へ入ろうとした時期であり、物心ついてから小学生時代を終えるまで、文字通り国民所得水準の向上とともに成長してきた。いまや厳しい国際環境の中で多くの課題が待ち受けているわが国の次代を背負うべく、新たな進路に踏み出そうとしている。
終わりに、この調査をまとめるに当たり御協力いただいた各高校関係者のかたがたに謝意を表し、合せて今後の進路指導の推進を御期待申し上げたい。
表2 希望順位による配列 ( )の数字は全体に占める%
学科 男女 順位1 順位2 順位3 順位4 順位5 普通・理数 男 国公立大
(33.9)私立大
(30.8)就職
(26.1)各種学校
(6.4)短期大
(1.1)女 就職
(39.8)短期大
(18.8)各種学校
(17.1)私立大
(12.5)国公立大
(10.1)職業関係 男 就職
(75.3)私立大
(11.0)各種学校
(6.7)短期大
(1.4)国公立大
(0.9)女 就職
(79.5)各種学校
(9.7)短期大
(7.1)私立大
(1.0)国公立大
(0.0)
表3 進学希望率 −最近4か年における推移−(%)
課程 学科 男
女大学進学希望者 各種学校進学希望者 49 50 51 52 49 50 51 52 全日制 普通 男
(女)70.5
(43.4)71.5
(44.3)70.0
(44.5)65.4
(41.4)4.6
(12.9)4.7
(14.9)4.5
(15.3)6.5
(17.2)農業水産 男
(女)7.9
(4.0)8.0
(5.7)6.3
(2.8)6.7
(3.4)7.7
(4.5)10.1
(9.6)13.9
(7.3)8.8
(8.7)工業 男
(女)18.7
(13.8)16.2
(5.1)13.3
(9.8)11.5
(3.4)3.1
(3.8)5.4
(12.9)4.7
(8.5)6.4
(4.4)商業 男
(女)39.0
(9.8)32.3
(9.6)30.0
(9.9)24.9
(8.0)4.0
(5.1)5.2
(6.2)6.7
(7.9)5.0
(8.0)家庭 女 7.5 8.9 9.9 10.2 9.9 13.5 10.8 12.5 理数 男
(女)100.0
(100.0)100.0
(100.0)98.1
(・)99.3
(・)・
(・)・
(・)1.3
(・)・
(・)合計 男
(女)45.1
(33.0)45.8
(34.2)44.6
(34.3)41.8
(31.9)4.6
(11.1)5.6
(13.5)5.9
(13.4)6.7
(15.0)定時制 男
(女)4.3
(7.3)5.1
(6.2)6.4
(2.9)3.4
(3.3)2.4
(7.5)3.2
(7.2)3.8
(8.8)4.7
(9.4)通信制 男
(女)11.4
(5.4)4.3
(6.7)6.5
(7.4)16.9
(4.0)8.6
(1.2)4.3
(2.2)6.5
(13.2)0.0
(10.1)