教育福島0029号(1978年(S53)02月)-007page
(三) 幼稚園教育要領の内容を正しく理解するとともに、幼稚園教育指導書をじゅうぶん理解して、重点的な指導が進められるようにする。
(四) 指導計画の作成に当たっては、取りあげた経験や活動の教育的な意義を明らかにし、最も望ましい経験や活動を選択・配列して指導の効果をあげるよう努める。
(五) 指導に当たっては、幼児の興味や欲求を生かした環境構成をくふうするとともに、一人一人の幼児の行動や反応を的確にとらえ、効果的な助言や援助により自発的な行動を促すようにする。
(六) 指導の過程や成果を絶えず反省、評価し、実施の記録をもとに指導計画を改善する。
二、教育環境を整備し、豊かな幼稚園生活をさせる。
(一) 遊具の種類、数量、その質などが幼児にどんな意義(社会性を養う・自主性・創造性を促すなど)があるかを検討し、計画的に遊具・教材・教具を整備する。
三、家庭や小学校との連絡を密にし、具した幼稚園教育を進める。
(一) 保育参観・家庭訪問などの機会をとらえて、園及び家庭生活の様子を相互に出し合って幼児の理解を深め協力し合って教育の効果をあげるようにする。
(二) 小学校教育との相違点を明らかにして、教育が幼児の生活に即した総合的な生活経験をとおして行われるようにする。
四、研修体制を確立し、研修内容の充実に努める。
(一) 保育活動を互いに見合い、観察の方法や指導の仕方及び基礎的な技術を高めるようにする。
(二) 各幼稚園における問題を明確にしそれを解決するための手順や方法を明らかにして、園内研修を効果的に進める。
(三) 地域における研究組織を確立し、具体的な計画に従って組織的な研究を推進する。
五、諸表簿の整備に努める。
(一) 園児の能力や個性を理解するための観察記録や指導記録を累積するとともに、指導要録、健康診断票等の的確な記入をする。
国語
小学校
国語の指導は、今年度から、現行指導要領の規定にかかわらず、全学年でその全部又は一部について新学習指導要領の規定によることができることとなった。
したがって、移行期間中の指導計画の作成に当たっては、現行学習指導要領による指導計画の内容を新学習指導要領の趣旨に沿って検討する。
その際、ねらいに応じて言語活動の重点化を図るとともに、文章表現力をはじめ、言語表現力全般を向上させるよう配慮する。
また、指導に当たっては、各学年の目標や指導事項を教科書との関連で確かめ、単元や題材、単位時間のねらいを明確にして学習活動を展開する。
一、国語科における基礎的な能力を高めるよう指導をくふうする。
(一) 文字や語句、ことばのきまり等の指導を重視し、指導計画を検討し、一人一人の習得の実態に応じた指導をくふうする。
(二) 書写の指導に当たっては、硬筆、毛筆のバランスを考慮した指導計画を作成し、字形・筆順・字画・配字などの基礎的技能を重視するとともに、指導目標に照らした具体的な評価や賞賛によって望ましい態度、習慣を養うようにする。
(三) 聞くこと・話すことの指導に当たっては、読むこと、書くことの指導と関連を図りながら、特に、「正確に聞きとること」と「的確に話すこと」に重点をおき、指導計画や教材を検討し、ねらいを明確にして指導を展開する。
二、作文の指導を計画的に行い文章表現力の向上を図る。
(一) 作文を主とする指導の時間は、十分の三程度を充てるように指導計画を検討する。
その際、いつ、何をのほか、どのように書かせるかという技能面の指導内容についても検討するとともに取り上げる内容についても偏りがないようにする。
(二) 作文活動と児童の思考力との関連に留意し、日常生活や学習の全体の中で、常に表現すべきことがらを豊かに持つよう指導をくふうす