教育福島0029号(1978年(S53)02月)-016page

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また有害物質の処理については、環境保全の立場から慎重に行う。

 

音楽

 

小学校

 

小学校における音楽学習は、児童に楽しく豊かな音楽経験をさせることによって音楽的感覚を養い、音楽を学習する喜びを得させることがたいせつである。

今年度は新学習指導要領への移行期間の第一年目に当たるので、新学習指導要領の内容をじゅうぶん研究して、その趣旨に沿うとともに、現行指導要領の特例として示された移行措置に従って指導計画を改善し、児童の実態に即して効果的な学習活動を展開するよう努めなければならない。

このような課題にこたえるため、次の諸点に努力する必要がある。

 

一、音楽的感覚を豊かに育てる指導が展開されるよう指導計画を改善する。

 

(一) 移行期間における指導計画については、移行措置を確実に実施するとともに、新学習指導要領の趣旨に沿い、児童の実態に即して適切な内容を構成する。

(二) 現行学習指導要領の歌唱、器楽、創作の表現活動は、相互に機能し合って有機的・統合的に展開されるよう配慮し、音楽的感覚の発達を図るとともに、音楽を全体的に味わって表現する能力を養うようにする。

(三) 基礎の内容は、鑑賞や表現の具体的な音楽活動を通して指導するようその取り扱いに特に留意し、音楽活動の質を高め、音楽の美しさに対する感覚的能力を育てるようにする。

(四) 鑑賞は進んで音楽を聞こうとする意欲を育てることを重視し、表現の指導内容と密接な関連をもって取り扱うよう計画する。

(五) 新学習指導要領の各学年の目標のに示された表現及び鑑賞の能力に関する重点事項を生かし、各題材の指導内容の関連や重点を明らかにして指導を進めるよう計画する。

(六) 児童の実態、地域の実情、学校における条件をじゅうぶん考慮して、実態に密着した指導計画にする。また実施の反省と評価を的確にし、改善の資料を整えるように努める。

 

二、児童が進んで音楽活動をするよう指導法の改善に努める。

 

(一) 学習指導に当たっては、児童の興味や関心.意欲をたいせつにしながら音楽の美しさ、活動の楽しさを味わわせ、進んで学習できるようにする。

(二) 一人一人の児童の音楽的感覚や能力の実態をふまえて学習のねらいや到達度を明らかにするとともに、指導過程をくふうして児童の主体的な活動を活発にし、学習の充実感、達成感を持たせるようにする。

(三) 聴いたり、歌ったり、楽器を演奏したり、ふじを作ったりする活動を有機的.統合的に学習することを通して音楽の美しさを全体的にとらえさせ、必要な技能の習熟を図りながら感覚的に表現できる能力を養う。

また、低学年ではリズム、中学年では旋律を感覚的には握し、高学年では和声の美しさを感じとって表現する能力の育成に重点をおき、常に鑑賞の学習と関連をもって取り扱うようにする。

(四) 学習の過程や成果について、絶えず反省評価し、効果的な授業を行うようにする。

 

三、音楽経験を生かして、楽しく音楽活動をする態度を養う。

 

(一) 教科音楽で培われた音楽的諸能力が、学校生活のいろいろな場面でじゅうぶん発揮されるようにする。

(二) 特別活動との関連を図り、いろいろな活動の場で音楽の楽しみを生かし、和やかで親しみのあるふんい気を作るようにする。

 

中学校

 

中学校においては、合唱や合奏など音楽を表現する喜びをじゅうぶん味わわせることによって音楽的能力を高めるとともに、音楽のもつ特性と人間形成とのかかわりに立って、音楽を愛好する心情を育成することがたいせつである。

今年度は、新学習指導要領への移行期間の第一年目に当たるので、新学習指導要領の内容をじゅうぶん研究してその趣旨に沿うとともに、移行措置に従って指導計画を改善する必要がある。

更に、生徒一人一人が進んで音楽活動に参加し、より美しい音楽を求める喜びを味わう力をもつよう、生徒の実態に即し、教師の創意くふうを生かして、より本質的な学習活動が展開されるようにしなければならない。

このような課題にこたえるため、次の諸点に努力する必要がある。

 

一、音楽的感性を豊かに育てる指導が展開されるよう指導計画を改善する。

 

(一) 移行期間中の指導計画については特例により、各学年ともその全部又は一部について新学習指導要領によることができるとされているので、学校や生徒の実態をふまえながら、適切な内容を構成する。

(二) 表現活動は、歌唱と器楽に重点をおくとともに、発達段階に応じて統合的な指導ができるよう配慮し、音楽的感覚のはたらきを高めるようにする。

 

 

 


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