教育福島0029号(1978年(S53)02月)-018page

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じゅうぶんには握して指導に当たることが望ましい。また効果的な指導法についてもくふうが必要である。

 

五、日本の伝統音楽の指導について

 

この音楽の指導では、まず音楽の特色と美しさを生徒に味わわせるとともに、どのような歴史の流れの中で伝承され発展してきたかを、地域の特質とともに認識させることである。またその展開には、すぐれた郷土の伝統音楽を積極的に活用することが望まれる。

 

六、指導計画の改善と指導内容の充実

 

(一) 指導内容の理解(吟味)を深めて目標の達成に努める。

(二) 各領域が適切に組みこまれた指導計画であり、指導内容と学習活動が一致するよう配慮する。

(三) 生徒の実態及び学習環境、地域社会の状況をは握して、それらの実情にあった指導計画と指導法を確立する。

(四) 音楽の指導には視聴覚教材の活用が、ますます重要になってきている。例えば現代音楽の指導にはスコア、奏法はスライド等によって理解が深まる。また日本の伝統音楽の指導には、VTRによってこの音楽のもつ繊細な表現、技法まで感得することができる。

 

図画工作 美術

 

小学校

 

新学習指導要領・図画工作が、創造的な表現製作の喜びをいっそう深く味わわせることに重点を置くとともに、指導の効果を高めるため、領域を整理統合し、内容の精選を図るなどの基本方針を受けて改訂が行われた。なお、今年度は移行措置第一年目に当たるので、その趣旨に従い、適切な指導計画と指導法の改善が望まれる。

各学校では、新学習指導要領の内容をじゅうぶん研究するとともに、表現製作の喜びを味わわせるために適切な題材を設定し、表現製作の過程を重視した授業の展開が必要とされている。このような当面する課題に積極的に取り組み、次の事項に留意して充実した造形活動が展開できるよう、努力する必要がある。

 

一、適切な造形活動ができるよう学習内容を構成し、指導計画の改善に努める。

 

(一) 新学習指導要領の移行期間中にあるので、特例により各学年の指導については、全部又は一部について新学習指導要領によることができることになっており、学校や児童の実態をふまえながら、指導計画の改善に努めるようにする。

(二) 低学年では、総合的な造形活動が行われるような題材を設定し、表現製作の喜びをじゅうぶん味わえるようにする。

(三) 各題材の指導内容の関連を明確にし、内容の精選を図るとともに重点的な指導ができるようにする。

(四) 材料・用具及び技法については、手を使う経験を重視し、基本的なものを明確にしながら、系統的、発展的な取り扱いができるようくふうする。

(五) 鑑賞の学習は、表現活動に付随して取り扱い、表現の幅を広げたり、表現意欲を高めたりするようにくふうする。

 

二、表現製作の喜びをいっそう深く味わわせる授業の展開に努める。

 

(一) 子供らしい豊かな表現をさせるために、特に発想の段階の指導を重視し、鑑賞資料や教育機器等を効果的に活用する。

(二) 表現の過程において、構想や技術等のつまずきをは握し、児童一人一人に即して適切な指導助言ができるよう、造形表現の特質や技術指導のあり方について研究を深める。

(三) 児童の造形的な見方、考え方、表し方をたいせつにし、教師の主観を押しつけたり、作品効果のみを追った指導にならないようにし、常に教科のねらいに即して指導を進める。

(四) 彫塑、工作等の内容が高度にならないようにし、児童に無理なく、楽しく表現製作ができるようにする。

(五) 適宜共同製作を取り扱い、協力しながら大作をまとめる喜びを味わわせるようにする。

(六) 評価に当たっては、児童一人一人に対する理解を深めるとともに、作品の評価のみに偏ることなく、学習の過程における評価を適切に行い、指導計画や指導法の改善に役立てるようにする。

 

三、施設・設備を計画的に充実し、表現や鑑賞の活動に活用する。

 

(一) 各題材の指導が、いっそう効果的に進められるよう、施設・設備を計画的に充実する。また、現有の施設・設備についても常に活用できるよう整備に努める。

(二) 各学年の鑑賞の指導に関連して校内の適切な場所に作品を展示し、学校生活全般を通じて、随時鑑賞できるようなくふうをする。

(三) 教材・教具の整備.保管、活用に

 

 

 


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