教育福島0029号(1978年(S53)02月)-030page
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三、体験的な学習を通して、知識理解の定着と創造的な問題解決能力の育成に努め、ひいては勤労観・職業観の形成を図る。
経理科目における記帳練習をはじめ、事務科目における計算処理や文書作成、情報処理科目におけるプログラミング等、練習や実習を通して完成の喜びや仕事の厳しさ、楽しさを直接体験させ、知識理解を確実なものとしてゆく意義は大きい。また中・高学年で、地域の実態にもとづいた調査研究や課題学習に取り組ませたり、総合的な実践科目において一連の業務遂行を学習させることは、職務に対する積極性、同僚との協調性、問題解決のための創造意欲等を養ううえで測り知れない教育的価値を秘めている。教科担当者相互の協力と綿密な準備によって、体験的な学習をいっそう推進する必要がある。
なお、産振施設.設備基準のアップに伴い、教育機器の活用や情報処理教育施設の利用についても積極的に取り組む必要がある。
生徒指導
小学校・中学校
生徒指導はすべての児童生徒を対象とし、一人一人の人格の価値を尊重し、個性、能力の伸長を図りながら社会的、国民的な資質や行動を高めることを目的として行われる教育の機能であることを、教師各人がじゆうぶん認識し、次の事項について努力する。
一、教師の共通理解を深め、指導体制を確立する。
(一) 生徒指導が、日常生活のしつけのみの指導にとどまることなく、すべての教育活動を通して、一人一人の理解に基づく自己実現への指導であることの共通理解に立って生徒指導を進める。
(二) 自校の問題点を全職員が共有し、それぞれの教職員が生徒指導上の役割を分担し、効率的な指導が行われるよう指導組織を改善する。
(三) 教師と児童生徒及び児童生徒相互の人間関係をいっそう重視するとともに民主的なふんい気の醸成に努める。
(四) 生徒指導の校内研修の充実を図る。
二、実態に即した指導計画に改善する。
(一) 学校の実態に即して指導の重点を明確にし、実践のための具体的内容や方法を示した計画を作成する。
(二) 全体計画と部門別計画の関連及び各部門別計画の相互関連を図り、じゅうぶん活用できるようにする。
(三) 地域、学校、児童生徒の実態に即し、同学区内の小中学校との関連において指導計画を改善する。
三、生徒理解をいっそう充実させ生徒指導に当たる。
(一) 観察指導の内容、方法を再検討しいろいろな場、機会における観察及び、各教職員による観察結果の累積記録を重視し、児童生徒の行動の特徴のは握に努める。
(二) 日常の触れ合いの中で、一人一人の児童生徒の思考、感情など内的状態を知ることに努める。
(三) 日常の観察とともに、検査、調査相談等の実施結果から、児童生徒を総合的に理解することに努める。
四、教育相談を計画的に実施する。
(一) 日常生活の中で、打ち解けて話し合えるふんい気の醸成に努め、児童生徒と教師の感情の交流が行われるようにする。
(二) 教育相談は、受容的な態度で行うとともに、共感的理解を得るようにする。
(三) 相談に臨む教師の態度、方法について、実践を通して研究を深める。
五、学業指導を充実する。
(一) 児童生徒一人一人の学習状況をは握し、個々に応じた学習が行われるようにする。
(二) 学業不適応の原因を正しくとらえ指導の具体策について共通理解を深め、協同して指導に当たる。特に、身体、能力、性格、対人関係、家庭環境等の面から検討を加える。
(三) 教科担任と学級担任が相互に協力し合いながら学業指導を進める。
六、進路指導を充実する。
(一) 進路に関する情報、資料や職業観の育成のための資料は、学校が計画を立て、主体的に収集・活用するように努める。
(二) 生徒の自己理解の援助に努め、在学中継続して自己の将来の生活設計として、進路を考えるように指導する。
(三) 学級指導で行う進路指導は、各学年とも時間を適切に確保し、計画的組織的・系統的に指導する。
七、児童生徒の事故防止に努める。
(一) 家庭との連絡を密にするとともに保護者の啓発を行い、学校と家庭が一体となって児童生徒の事故防止に努める。
(二) 関係機関、関係団体についての理解を深め、情報交換を積極的に行い問題徴候の早期発見ができるよう指導体制を確立する。
(三) 小学校、中学校、高等学校の連携
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