教育福島0029号(1978年(S53)02月)-029page
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内外の環境条件の変化の著しい今日、変動する諸状況に対処できる科学的素質を身につけさせることに、この教育の重要性があることを踏まえ、その人材養成のため、次のことに努力する。
一、基礎的な教育内容の充実
(一) 水産教育の目標に即し、基礎的な教育内容について精選するとともに指導法の改善に努める。
(二) 特に、水産や海洋に関する基礎的な教育内容については、重点的に指導する。
二、体験的学習の重視
(一) 実験・実習などの体験的学習を中核として、指導の充実を図る。
(二) 各科目の指導に当たり、プロジェクト学習法を積極的に導入し、応用力と実践力の◆養を図る。
(三) 海洋実習・乗船実習については、安全指導の徹底を期するよう指導体制について留意する。特に、乗船実習は、学習指導の一環として実習するものであり、その学習効率を高めるよう配慮する。
工業
工業教育をより魅力あるものにするため、その内容.方法についてじゅうぶんな検討を加え、多様な生徒一人一人に対応した学習が成立するようくふう改善に努め、また、基礎となる教育を重視するとともに、実験・実習などの体験的学習を中心として実証的に教育を展開するよう配慮する必要がある。
一、各学科の教育内容を検討し改善充実に努める。
(一) 工業の教育内容は、専門教育としての水準を維持しながら、多様な生徒の発達段階に対応できるようなくふう・改善を図るとともに、将来においても発展的に学習を継続できるよう基礎的・基本的事項に重点をおく。
(二) 教育内容の指導に当たっては、実験実習などの体験的学習をいっそう重視し、体験的に学習しがたい内容等は視聴覚機器の利用や見学など、いわゆる座学と実験実習との関連にじゅうぶんな配慮をする。
(三) 各学科において共通に履習させる基礎科目について研究する。
(四) 各学校の教育課程については、普通教科と専門教科との調和を図るとともに、中学校教育との関連を配慮して、学校の特色をいかした魅力あるものとするよう努め、その実施に当たっては、地域の実情、学校の実態、生徒の希望等を考慮しながら、一人一人の生徒に即応できるよう弾力化に配慮する。
二、実験・実習の充実を図る。
(一) 各学科の性格・目標に照らして、実験.実習の内容の精選と重点化を図り、指導法のくふう改善とともに適切な評価のあり方を研究する。
(二) 学習効果をいっそう高めるため、座学と実験・実習の関連を深めた授業を展開するよう研究する。
(三) 実験・実習の内容に応じて、いっせい学習、班別学習、個別学習など、適切な学習形態について研究する。
(四) 施設・設備の点検整備と活用を図るとともに、安全教育の徹底に努め公害に関する教育にも配慮する。
三、指導力の向上を図る。
(一) 科学技術の著しい進歩発展と時代の要請に対応した新しい内容について、研究を積極的に推進するとともに常に教育内容の精選と構造化を図るよう努める。
(二) 生徒の実態に即応できる指導方法・指導技術等について、主体的に取り組み、さらに校内における研究会を組織して積極的に研修を推進する。
(三) 指導力向上のための諸研修会はもちろん、自主的研究団体の研究会にも進んで参加し、また、産業界や各種研修機関を利用しての研修機会を効果的に活用するよう努力する。
商業
我が国の経済活動が大きな転換を求められている中で、流通・事務・経営管理等、広くビジネスに従事する者の育成をめざす商業教育をいっそう充実向上させるために、指導内容・指導方法等において改善努力を持続してゆく必要がある。
一、入学当初における商業教科への導入をはじめ、基礎的学習部分の指導を特に入念に進める。
小・中学校の普通教育の上に立つ、はじめての専門教育が、唐突なもの、なじみにくいものとならないようじゅうぶんに配慮し、「商業一般」での商業事象の理解、「簿記会計1)」での基本原理のは握、「計算実務」での四則演算の習得などの指導を特に入念に進める。これらの基礎学力が、その後の発展的な学習への転移力となるよう、指導計画と展開方法を吟味し、改善に努める。
二、生徒の学習負担や適時性をじゅうぶん考慮して、指導内容の精選と重点化を図る。
各科目ごとの単位数や生徒の実態等を考慮して、指導内容に軽重をつけ、重点化を図る。特に、将来の変化に対応できる人間を育てるという観点から基本的・一般的なものを選択し、また専門教科の学習と不可分の関係にある普通教科との連携と調和を図る。
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