教育福島0030号(1978年(S53)04月)-022page
児童生徒の体格は、年々向上しているが、本県の児童生徒の体格を全国平均と比較するとおおむね次のとおりである。身長は男女とも全国平均を下回るが、胸囲は男女とも全国平均を上回る傾向にある。体重は男子が全国平均を下回るのに対して、女子は上回っている。(「名学校保健調査報告書」(昭五十一))
従って、今後は、学校と家庭との連絡を密にし、栄養、運動、休養のバランスのとれた生活をするよう指導する必要があろう。
二、施策の基本方向
栄養、運動、休養のバランスのとれた生活をするよう指導し、すべてが全国平均を上回るよう努める。
第二項 児童生徒の疾病・異常
一、現状と課題
(一)児童生徒の疾病・異常
児童生徒の疾病・異常をみると、小・中・高等学校ともに、う歯、近視、その他の歯疾又は口腔の疾病・異常が上位を占める。特に、う歯の被患率は極めて高く、他の疾病・異常の被患率を大きく上回る。近視の被患率は学校段階が進むのに伴って高くなる。(「学校保健調査報告書」(昭五十一))
従って、今後は、学校・家庭及び学校医等関係機関の連携を深め、保健管理及び保健教育の充実を図る必要があろう。
二、施策の基本方向
学校種別による疾病・異常の被患傾向をは握し、それぞれの学校段階に応じた保健教育及び保健管理の充実を図るよう努める。
第三節 学校給食
第一項 学校給食内容
一、現状と課題
(一)学校給食実施状況
学校給食は、その内容により、完全給食、補食給食及びミルク給食に区分されるが、その実施状況をみると、小学校は、完全給食を実施している学校が極めて多く、補食給食及びミルク給食を実施している学校が少ない。中学校も完全給食を実施している学校は、半数を超えているが、昭和四十九年度以降ほぼ横ばい状態にある。(「教育年報」(昭四十七〜昭五十一))
従って、今後は、中学校における完全給食の推進を図る必要があろう。
(二)米飯給食導入状況
学校給食は、パン食を基本として実施されてきたところであるが、国の食糧事情、児童生徒のし好の多様化等を踏まえ、昭和四十五年度から米飯給食が実験的に導入され、昭和五十一年度から制度化された。
米飯給食の導入状況をみると、米飯給食が実験段階であった昭和五十年度までは、それを導入している学校は、ほぼ横ばい状能で推移しているが、それが制度化された昭和五十一年度からは、夜間定時制高等学校を除き、大幅に増加した。(「保健体育課調査」(昭四十七〜昭五十一))
従って、今後は、米飯給食がかかえる人的、物的諸条件の整備、栄養量の確保、保護者負担等の問題を早急に解決する必要があろう。
二、施策の基本方向
(一)学校給食実施状況
完全給食未実施校を解消するため、地域の実情に即した給食施設を設置するよう努めるとともに、給食施設・設備の新設・更新に当たっては、完全給食への移行を推進するよう努める。
(二)米飯給食導入状況
米飯給食の導入に当たっては、施設・設備、栄養量、保護者負担等の問題を解決し、児童生徒の食事内容の多様化等に応じた米飯給食となるよう努める。
第四節 社会体育
第一項 スポーツ団体及び組織
一、現状と課題
(一)県及び市町村におけるスポーツ団体及び組織
県においては、ァマチュアスポーツの統一組織として(財)福島県体育協会があり、これには多くの競技団体等が加盟している。(「保健体育課調査」(昭五十))
このほかにも、各種の全県的な団体がある。(「保健体育課調査」(昭五十一))
これらの団体は、各種スポーツ・レクリエーション大会の開催をはじめ、競技力の向上、指導者養成等を図り、体育・スポーツの普及・振興に寄与している。
市町村には体育協会が設置されているが、組織が確立していないため、じゅうぶん機能を果たし得ない体育協会も数多くあるのが現状である。
従って、今後は、(財)福島県体育協会等の組織・運営の充実を図るとともに、市町村の体育協会の組織の充実、地域スポーツクラブの育成を図る必要があろう。
二、施策の基本方向
(一)県及び市町村におけるスポーツ団体及び組織
全県的なスポーツ関係団体に対する補助金等の増額を図りながらその指導に努めるとともに、市町村における体育協会を中心とした自主的、自発的スポーツ活動団体の組織化、地域スポーツクラブの育成を図るよう指導する。
第二項 社会体育施設
一、現状と課題
(一)公共の体育施設
公共の体育施設の設置状況をみると県営の体育施設は、体育館三階、野外活動センター、相撲場、スケート場、漕艇場、スキーセンター各一施設と少