教育福島0031号(1978年(S53)06月)-033page

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半が中心地区に集中しているため、施設周辺の一部の住民に利用されているのが現状である。

たとえば町体育館の場合、年間を通して夜間利用が多いが、一般の町民(未組織団体)が利用することは困難である。従って,学校体育施設の利用が重要な役割を果たすことになるわけである。

(三) 学校体育施設の利用

わが町は小中学校合せて十校ありそのうち屋内運動場をもつのは五校、校庭の場合、一般人がソフトボールをするのにはじゅうぶんな広さをもつ学校は四校と、決して恵まれた状況ではないと考えるが、これらの施設をうまく利用するには、各区のスポーツグループを利用団体として登録し、施設利用計画のもとに合理的施設利用をはかる。

(四) 指導体制の確立

インフォメーションセンターの設置に伴い、住民からの諸要求に対して答える体制として次のように組織される。

〈図1〉

○体育指導委員(三十名)町内のスポーツ教室その他の行事すべてにおいて指導助言を行う。

○スポーツ指導専門委員、二十八種目二十八名からなりスポーツの専門的知識と技術をもち、体育指導委員の指導、その他の行事の指導に当たる。

(五) 町体育協会のあり方

加盟種目団体十二団体(約二千名)が加入しており、前に述べた地域スポーツクラブ活動とは基本的に異なり、各団体とも年間事業計画のもとに自主運営をし、競技目的活動すなわち種目活動に専念している。

(加盟団体)

野球協会、ソフトボール協会、バスケットクラブ、スキークラブ、テニスクラブ、バレーボール協会、スピードスケートクラブ、家庭バレーボール協会、陸上競技クラブ、剣道連盟、卓球協会、スポーツ少年団

 

スポーツ民踊発表会

スポーツ民踊発表会

 

四、 社会体育行事

 

わが町における大きな特徴として、行事の数が非常に多いということである。たとえば四月〜十一月までの日曜日は毎週スポーツ行事に参加することができるが、これが逆に施設利用の混雑化につながり「いつでも気軽にできるスポーツ」という点からかけ離れてしまうので、今後調整されなければならない点と考える。

○町民体育祭(ソフトボール、家庭バレーボール)

ソフト、バレーともに年齢制限をし小学生から老人まで参加ができルールも安全なものに改正することにより、ふだんスポーツに親しむ機会の少ない者に参加できる体制をつくっているのが特徴である。

○町民体力テスト(年二回実施)

その他各公民館(計六)は年に二回、スポーツ大会を実施し、その他スポーツ教室を開催

1) 体育協会としては、各加盟団体が独自に大会を主催実施する(年に一団体四〜五回)

2) スポーツ教室、参加年齢を考慮して青少年、婦人、壮年、老人を対象としたスポーツ教室の開催。

 

家庭バレーボール大会

家庭バレーボール大会

 

五、 その他

 

○スポーツ傷害保険の加入促進

社会体育活動の活発化に伴い特にグループ活動促進のための裏づけとして加入促進に努めている。

以上のように基本的な考え方を中心として進めてきたが、現在わが町における昭和五十三年度社会体育当初予算は五百十八万と恵まれず、その上、人的条件についても、社会体育専任職員は町民グラウンド一名、町民プール一名、教委事務局一名(嘱託及び臨時職)と社会体育振興上、大きな課題をかかえている。最後に数多くの問題の方策であり、町村の方としては、まず理事著の理解を得ることであると考える。

きびしい財政の中での施設の設置、職員の配置は理事著の理解なしでは何一つ解決できないというのが現実の姿であるわけで、これには教委の強い姿勢とともに、広く地域住民の声も理事者に伝える必要がある。更には施設に対する補助だけでなく、管理運営に要する国や県の助成を考え人口二〜三万人での中心的役割を果たす町村に対する社会体育主事等専門職員の派遣等の処置も講ずるべきと考える。

 

 

 


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